ラグビー7人制・金メダル候補と日本代表のメダルの可能性は?

セブンズ
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いよいよリオオリンピックの開幕が8月5日(金)(日本時間8月6日(土))と迫ってきました。多くの種目が開催されるリオ五輪ですが、このリオから正式種目となる7人制ラグビーも間もなく開幕となります。すでに日本代表は男女ともに出場決定しており、メンバーはブラジルでの調整を始めています。

果たしてオリンピック初開催となる7人制ラグビー(セブンズ)は男女でメダルを取る事ができるのでしょうか。

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男子7人制ラグビー

男子7人制ラグビーは12カ国で行われ、8月9日から11日(日本時間だと10日〜12日)までとなっています。
参加12カ国はまず3つの予選プールに別れ、その上位2カ国×3プール=6カ国が決勝トーナメントに進出。予選プール3位となったチームのうち、成績上位の2カ国も決勝トーナメント進出となり、合計8カ国でトーナメントを争い、順位を決定します。

予選プールの組み合わせは以下となっています。

<プールA>

プールA備考
フィジーワールドセブンズシリーズ1位
アメリカワールドセブンズシリーズ6位
アルゼンチンワールドセブンズシリーズ5位
ブラジル非コアチーム(開催国)

 

<プールB>

プールA備考
南アフリカワールドセブンズシリーズ2位
オーストラリアワールドセブンズシリーズ4位
フランスワールドセブンズシリーズ11位
スペイン非コアチーム

 

<プールC>

プールC 備考
ニュージーランドワールドセブンズシリーズ3位
イギリスワールドセブンズシリーズ8位(イングランド)
ケニアワールドセブンズシリーズ7位
日本非コアチーム

その他、男子リオ五輪メンバー等は下記も参考にしてください。

リオオリンピック・男子7人制ラグビーの組み合わせとメンバー
リオオリンピックから初めて採用される競技の1つが7人制ラグビーとなっています。7人制ラグビーは、通常の15人制ラグビーとは異なり、7人で行う、前後半7分ずつ(決勝のみ前後半10分)など、通常よりスピーディーに行うことでオリンピック種目に採用...

7人制ラグビー男子の優勝候補は?

さて、では男子の優勝候補はどの国でしょうか。ラグビーセブンズはワールドセブンズシリーズという年間10回行われるツアーが開催されています。ここで国同士が毎回優勝をかけて争い、その順位によってポイントが与えられます。その合計ポイントによって年間順位を決めるのがワールドセブンズシリーズです。

今年はワールドセブンズシリーズ年間1位に輝いたのはフィジーでした。15人制でも強豪国ではありますが、セブンズでは、優勝候補筆頭となるのがフィジー代表です。フィジーは個々人の能力が高く、相手にタックルを受けながらもつないでパスを出すオフロードパスを多用し、ボールをつないでいく魅力的なラグビーが持ち味です。

フィジー代表はこれまでオリンピックで金メダルはもちろん、銀メダル・銅メダルも獲得した事がありません。今回の男子7人制ラグビーはフィジーが初めてメダルを獲得する大きなチャンンスと考えられています。

このフィジーに対抗するのは2ヶ国。ワールドセブンズシリーズ年間2位の南アフリカとワールドセブンズシリーズ年間3位のニュージーランドです。この2カ国は15人制でも世界トップクラスのチームで、7人制でも常に上位争いに絡んでくるチームです。ラグビーと言えばニュージーランドと思い浮かぶように、セブンズでもニュージーランドは強豪国で今年のワールドセブンズツアーでもフィジーと並ぶ最多の3度の優勝を果たしています。また南アフリカも1回優勝を果たし、その他のツアーでも常に上位に絡んでくるチームです。

これら3カ国がまずはメダル争いに絡んでくる事が予想されます。

また、今回はイギリス代表として臨むイングランド・スコットランドなど連合チームやオーストラリアも強豪として知られており、これらのチームもメダル争いに絡んでくる事が予想されます。

セブンズは番狂わせが起こりやすい競技

ただし、他のチームにチャンスはないわけではありません。15人制ラグビーの場合、番狂わせが起こりにくいとされるラグビーですが、7人制は時間が短く、ボールを持っているチームが圧倒的に有利なので、うまく試合展開をこなしていけば、実力が低いと見なされているチームにも十分チャンスがあります。2015年/2016年開催のワールドセブンズシリーズでも総合7位のケニアや総合9位のサモア、総合10位のスコットランドなどが優勝を果たした大会もあります。大会にピークを合わせて波に乗っていけば、他のチームにも十分チャンスはあります。

そのワールドシリーズで優勝したサモアも今回は世界最終予選でスペインに敗れ、出場できません。セブンズでは必ずしもそれまでの順位通りの結果になるわけではないので、他チームにも十分チャンスがあります。

男子日本代表のメダルの可能性は?

さて、では日本代表のメダルの可能性はどうでしょうか。日本代表は予選プールでプールCに入りました。このプールは優勝候補のニュージーランド、今年のワールドセブンズシリーズで優勝経験があり、セブンズでは強さを見せるケニア、そして連合チームで臨むイギリスと、強豪3カ国と同じグループになりました。

ワールドセブンズシリーズが16カ国での戦いになるのに対し、オリンピックは12カ国での試合となるので、強豪国が多くなるのはやむを得ないですが、かなり厳しいグループに入ったと感じます。

初戦はニュージーランド相手に9日の24:30(9日の深夜)から、2戦目はイギリス代表相手に10日の早朝5:00から、3戦目はケニア代表相手に10日の24:00からとなります。

この3戦で最低でも3位以上にならないと決勝トーナメント進出できません。となると必ず1勝は必要になります。どのチームも日本より格上のチームとなるので、対戦相手としては厳しい相手ですが、先ほど書いたようにセブンズの場合、番狂わせが起こりやすいので可能性はあります。

メダルに向けてとなると、決勝トーナメントの対戦相手も考えてできれば2位以内が理想的ですが、まずは予選プール1勝以上を果たして決勝トーナメントに残ることを目指す、というのが現実的なラインとなるでしょう。

女子7人制ラグビー

続いて女子7人制ラグビーです。こちらも男子と同じく12カ国で行われますが、日程は8月6日から9日(日本時間だと7日〜10日)までとなっています。
参加12カ国はまず3つの予選プールに別れ、その上位2カ国×3プール=6カ国が決勝トーナメントに進出。予選プール3位となったチームのうち、成績上位の2カ国も決勝トーナメント進出となり、合計8カ国でトーナメントを争い、順位を決定します。これは男子と同じルールになっています。

予選プールの組み合わせは以下となっています。

<プールA>

プールA備考
オーストラリアワールドセブンズシリーズ1位
アメリカワールドセブンズシリーズ6位
フィジーワールドセブンズシリーズ8位
コロンビア非コアチーム

 

<プールB>

プールA備考
ニュージーランドワールドセブンズシリーズ2位
フランスワールドセブンズシリーズ5位
スペインワールドセブンズシリーズ9位
ケニア非コアチーム

 

<プールC>

プールC 備考
カナダワールドセブンズシリーズ3位
イギリスワールドセブンズシリーズ4位(イングランド)
ブラジル非コアチーム(開催国)
日本ワールドセブンズシリーズ11位

その他、女子リオ五輪メンバー等は下記も参考にしてください。

リオオリンピック・女子7人制ラグビーの組み合わせとメンバー
リオオリンピックから初めて採用される競技の1つが7人制ラグビーとなっています。7人制ラグビーは、通常の15人制ラグビーとは異なり、7人で行う、前後半7分ずつ(決勝のみ前後半10分)など、通常よりスピーディーに行うことでオリンピック種目に採用...

7人制ラグビー女子の優勝候補は?

さてでは女子の優勝候補はどこになるでしょうか。女子ラグビーもワールドセブンズシリーズが開催されており(男子と異なり、年間5大会でのシリーズ)、こちらはオーストラリアが年間1位、ニュージーランドが年間2位、カナダが年間3位となっています。

優勝回数で言えば、オーストラリアが3度の優勝、ついでカナダが1回、イングランド(イギリス代表として参加)が1回となっています。

上位3カ国は各大会で安定した成績を残していることから、オリンピックでも優勝候補筆頭となるでしょう。オーストラリア、ニュージーランド、カナダの上位3カ国に対して、イギリス(年間4位、ただしイングランド代表として)、フランス(年間5位)、アメリカ(年間6位)が絡んでいってメダル争いを繰り広げるものと予想されます。

女子日本代表のメダルの可能性は?

それでは女子の日本代表のメダル争いの可能性はどうでしょうか。

女子7人制ラグビー日本代表については予選プールでプールCに入り、カナダ代表、イギリス代表、ブラジル代表と予選プールを戦うことになります。男子に比べると、女子は比較的良いプールに入ったと言えるでしょう。もちろん、カナダ代表やイギリス代表は強豪ではありますが、ワールドセブンズシリーズではカナダ相手に15-21、イングランド相手に22-28と負けたものの善戦はしており、勝てない相手ではないと思います。また、ブラジル代表は日本と同様、ここ数年で強化を進めているチームでもあり、ホームで戦えるアドバンテージがブラジルにはあるものの、こちらも対戦相手としてはやりやすい相手ではないでしょうか。
もちろん、すぐにメダルに絡む事ができるというわけではないですが、ここ数年で着実に力をつけてきている日本代表からすれば、決勝トーナメント進出はしやすいプールに入ったと思います。
とはいえ、海外勢と比べると以前に比べ改善されているとはいえ、フィジカル面で劣ることは否めないので、接戦をものにして勝っていくことが必要とされるかと思います。

まとめ

いよいよリオオリンピックも開幕します。開幕後すぐに7人制ラグビーも始まります。初めての競技であり、番狂わせが起きやすい競技なので、日本代表はもちろん、他のチームも十分可能性がある大会です。オリンピックではラグビーセブンズにも是非ご注目ください。

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