今年度のラグビーシーズンもいよいよ最終盤を迎えてきました。トップリーグや大学、高校など各カテゴリーで優勝を決める試合も近づいてきています。
そんな中、今シーズンもトップチャレンジの時期にも入ってきました。トップチャレンジとは下部リーグがトップリーグへの昇格を目指す大事な試合です。今回は2016-2017シーズンのトップチャレンジ1並びにトップチャレンジ2、また来シーズンから創設されるトップチャレンジリーグ参入戦の日程を確認しておきます。
トップチャレンジとは?
トップチャレンジとは毎年行われるトップリーグの昇格をかけた試合の事です。トップリーグは下部の組織として、各地域ごとに、トップイースト・トップウエスト・トップキュウシュウと3つの下部リーグがあります。この下部リーグからトップリーグへの昇格を果たすにはトップチャレンジを勝ち抜ける、または入替戦で勝利する必要があります。入替戦の対戦相手についてもトップチャレンジの結果によって決まるので、重要な試合となります。通常、トップチャレンジ1とトップチャレンジ2の2つに分かれます。
トップチャレンジ2は各地域リーグの2位チームが総当たりで試合を行い、先に開催します。トップチャレンジ1は各地域リーグ1位のチームと、トップチャレンジ2で1位のチームの合計4チームで開催されます。自動昇格や入替戦への出場権を獲得し、トップリーグ昇格を目指すには、最低でもトップチャレンジ1に進出する必要があります。
トップチャレンジ2・出場チームと日程
トップチャレンジ2は各地域リーグの2位のチーム3チームが総当たりでリーグ戦を行い、その1位チームが後に開催されるトップチャレンジ1への出場が決まります。つまり、トップチャレンジ2はトップチャレンジ1に参加するための総当たり戦になります。
今年は下記、3チームがそれぞれの各地域の2位チームになります。
地域リーグ | 出場チーム |
---|---|
トップイースト2位 | 日野自動車レッドドルフィンズ |
トップウエスト2位 | 中部電力ラグビー部 |
トップキュウシュウ2位 | 中国電力ラグビー部 |
この3チームが総当たりで試合を行います。試合日程と会場は下記となります。
日付 | 対戦カード | 場所 | 時間 |
---|---|---|---|
12/3(土) | 日野自動車-中国電力 | 秩父宮ラグビー場※1 | 11:30 |
12/11(日) | 中部電力-日野自動車 | 鶴見緑地球技場※2 | 14:00 |
12/18(日) | 中国電力-中部電力 | コカ・コーラウェスト広島スタジアム※3 | 14:00 |
※1 14:00からは関東対抗戦、帝京大-筑波大が開催
※2 12:00からはトップチャレンジリーグ参入戦、大阪府警察-釜石シーウェイブスが開催
※3 12:00からはトップチャレンジリーグ参入戦、マツダブルーズーマーズ-大阪府警察が開催
トップチャレンジ2の見どころ
トップチャレンジは各地域リーグの2位チームが参加します。トップキュウシュウからは中国電力が参加。今年はリーグ戦では昨年度1位の九州電力にも勝利してリーグ戦は全勝で1位-3位決定戦に臨み、まずはマツダに勝利。続く、九州電力との対戦は惜しくも14-24で敗れ、2位でトップチャレンジ2に臨みます。
ウエストからは中部電力が参加。リーグ戦は1位のドコモと大阪府警察に敗れるも2位で通過。その後1位-3位の試合で、大阪府警察に最後DGで勝ち越して13-11で勝利し、2位通過を決めました。
イーストからは日野自動車が参加。ここ数年、力をつけてきており、トップイーストでは三菱重工相模原に敗れたものの、それ以外はすべて勝利して2位でトップチャレンジ2に参加となりました。
注目は日野自動車。ここ数年、有望な大学生が集まっていますが、今年はサントリーから佐々木選手、さらにNTTコムで活躍した君島選手も加入し、トップリーグ参入をにらんだチームになってきました。トップチャレンジでは、キュウシュウで九州電力を追い詰めた中国電力、昨年度入れ替え戦にも出場した大阪府警察を破った中部電力と実力あるチームとの対戦でまずはトップチャレンジ1へと勝ち抜けたいところでしょう。
トップチャレンジ1・出場チームと日程
トップチャレンジ2が終わると、年明けにいよいよトップチャレンジ1が開催されます。各地域リーグ1位の3チームとトップチャレンジ2を勝ち抜いた1チームの合計4チームで総当たり戦を行います。
このトップチャレンジは順位によって、トップリーグへの自動昇格及び入替戦の対戦相手が決まります。
順位 | |
---|---|
1位 | トップリーグへの自動昇格 |
2位 | 入替戦(トップリーグ15位と対戦) |
3位 | 入替戦(トップリーグ14位と対戦) |
4位 | 入替戦(トップリーグ13位と対戦) |
1位になればトップリーグへの自動昇格となるので、各チームともに重要な試合となります。
トップチャレンジ1への出場チームは下記となっています。
トップイースト1位 | 三菱重工相模原ダイナボアーズ |
トップウエスト1位 | NTTドコモレッドハリケーンズ |
トップキュウシュウ1位 | 九州電力キューデンヴォルテクス |
トップチャレンジ2・1位 | 未定 |
4チームが総当たりで試合を行います。トップチャレンジ1の日程は以下の通りとなっています。
対戦カード | 場所 | 時間 | |
---|---|---|---|
1/3(火) | NTTドコモ-トップチャレンジ2・1位 | 秩父宮ラグビー場 | 11:30 |
三菱重工相模原-九州電力 | 14:00 | ||
1/9(月) | 三菱重工相模原-トップチャレンジ2・1位 | レベルファイブスタジアム | 11:30 |
九州電力-NTTドコモ | 14:00 | ||
1/15(日) | 九州電力-トップチャレンジ2・1位 | 花園ラグビー場 | 12:00 |
NTTドコモ-三菱重工相模原 | 14:00 |
トップチャレンジ1の見どころ
毎年、トップリーグ昇格をかけた熱い戦いが繰り広げられるトップチャレンジ1。今年は九州から九州電力、関東からは三菱重工相模原が1位で参加。昨年に続いてのトップチャレンジ1となります。また関西からはNTTドコモが1位で参加となりました。
この3チームはともにトップリーグ経験のあるチームであり、特にNTTドコモは昨年度入れ替え戦で敗れて下部リーグに落ちることになりました。ただ、サンウルブズでも活躍したフィルヨーン選手が復帰するなど、強化はやめることなく、トップウェストも圧倒しています。現時点ではトップリーグ自動昇格候補1番手となるでしょう。
一方でここ数年トップイーストを毎年優勝している三菱重工相模原も自動昇格を目指していますし、昨年度入れ替え戦でコカ・コーラレッドスパークスに引き分けて、あと一歩で昇格を逃した九州電力もトップを目指しています。
トップチャレンジ1で1位にならなくても入れ替え戦で勝てばトップリーグ昇格も可能ですが、まずは1枠しかない自動昇格を各チーム争うことになります。
利用できないチケットに注意
トップチャレンジを観戦に行く際の注意事項として、トップチャレンジはトップリーグ主催のゲームではなく、各地方協会主催のゲームであるということが挙げられます。
どうでもいいと思いがちですが、地方協会主催のゲームの場合、トップリーグで利用出来るチケットが利用できない場合があります。
例えば、トップリーグパスポートやFORALLチケットなどはトップリーグ用なのでトップチャレンジには利用できません。またトップリーグの招待券についても利用できないので、観戦に行く際には注意してください。
トップチャレンジリーグ参入戦
また、今年度は新たにトップチャレンジリーグ参入戦が行われます。これは来年度よりトップチャレンジリーグが行われることになり、これに参入するチームを決める試合となります。
トップチャレンジリーグは、トップリーグの下部のリーグとなります。これまでは
トップリーグの下には各地域ごとのリーグしかなく、トップイースト・トップウェスト・トップキュウシュウともにリーグ内でトップリーグを目指すチームと社会人として存在するチームとが混在しており、レベル差が激しいリーグ構成になっていました。そこで全国レベルでのトップリーグの下部リーグを作り、トップリーグ入りを目指すチームを集めた全国規模のリーグを作ることになりました。サッカーで言えばJ2のような存在にあたります。
トップチャレンジリーグは初年度は8チームから構成されることになります。
トップチャレンジに進出したチームは最低でもトップチャレンジリーグには参入できます。(トップチャレンジ1優勝、もしくは入替戦勝利でトップリーグ昇格もあります。)
そこで開催されるのがトップチャレンジリーグ参入戦で、各地域リーグ3位のチームが総当たりで対戦し、上位2チームが来年度はトップチャレンジリーグに参入できます。
それぞれの各地域の3位チームがこの参入戦に出場します。
地域リーグ | 出場チーム |
---|---|
トップイースト3位 | 釜石シーウェイブス |
トップウエスト3位 | 大阪府警察ラグビー部 |
トップキュウシュウ3位 | マツダブルーズーマーズ |
この3チームの総当たりの試合は以下の日程となっています。
日付 | 対戦カード | 場所 | 時間 |
---|---|---|---|
12/3(土) | 釜石-マツダ | 熊谷ラグビー場※1 | 11:30 |
12/11(日) | 大阪府警察-釜石 | 鶴見緑地球技場※2 | 12:00 |
12/18(日) | マツダ-大阪府警察 | コカ・コーラウェスト広島スタジアム※3 | 12:00 |
※1 14:00からは関東対抗戦、青学大-慶應大が開催
※2 14:00からはトップチャレンジ2、中部電力-日野自動車が開催
※3 14:00からはトップチャレンジ2、中国電力-中部電力が開催
トップチャレンジリーグ参入戦の見どころ
トップチャレンジリーグにはマツダ・釜石・大阪府警察の3チームが2枠を争って戦います。往年の名チームが揃うだけに注目している方も多いでしょう。翌年からのトップチャレンジリーグ、さらに翌々年のトップリーグ参入を考えると、2枠に入るのは必須となります。
このトップチャレンジリーグでは2枠を争うため、最終的には勝ち点をどこまで積み上げるか、得失点差はどうか、という点も関係してくることになりそうで、1点を争う好ゲームが繰り広げられると思います。
まとめ
トップリーグもいよいよ後半戦が始まりますが、そのトップリーグを目指した試合もスタートします。例年、最後の最後までもつれる試合が多く、昇格をかけた一戦一戦が重要になります。見逃せない試合が続くので皆さんも是非注目してください。
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