ラグビー・アイルランド代表の特徴と日本代表メンバー、代表戦の見どころは?

W杯
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日本代表vsアイルランド代表の試合が2017年6月17日に静岡・エコパスタジアムで行われます。アイルランド代表は現在世界ランキング4位の強豪。日本代表はランキング11位なので格上の相手となります。

アイルランドとは6/17に続いて6/24にも味の素スタジアムで試合を行うことが決まっています。強豪・アイルランド代表とのゲームの見所など確認していきます。

6/24開催の第2戦のメンバーや見どころについてはこちらを参考にどうぞ。

https://goto2019.com/rugby-ireland-2nd-2017/

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アイルランド代表とは

ラグビー・アイルランド代表は2017/6/15現在世界ランキング4位の強豪です。ヨーロッパのTia1(ティア1)に所属するラグビー強豪国のひとつです。

アイルランド代表は、持ち前の体格の良さを生かしたプレーが特徴で、世界でも最強のフィジカルを持つと言われています。ヨーロッパらしい展開を得意としており、安定したセットプレー、強固なタックル、密集での圧力、さらにゴール前でのモールなど力強さを前面に出したプレーをするのがアイルランド代表です。また、近年は展開力もつけてきており、W杯では初めて4位以内に入ってのプール抽選を迎えることになり、トップ4として抽選されることになりました。

また、アイルランド代表はその「熱さ」も特徴と言えるでしょう。かつては低迷していた時代も続いていたアイルランド代表ですが、熱きプレーでチームを鼓舞するのがアイルランド代表です。

アイルランド島全体での代表

また、アイルランドについては、ラグビーでは国である「アイルランド共和国」代表とは少し異なります。アイルランド島は、その大部分が国であるアイルランド共和国に属していますが、北東部の6州は北アイルランドとしてイギリス連邦に所属しています。

他のスポーツでアイルランド代表というと、国であるアイルランド共和国を意味するのですが、ラグビーの場合、アイルランド代表は、国であるアイルランド共和国と北アイルランドを含めたアイルランド島全体の代表となります。

そのため、アイルランド人にとっては他のスポーツに比べてより思い入れのある代表であり、選手だけでなく、ファンも熱く応援を繰り広げます。

また、アイルランド代表が国代表ではないので、試合前のアンセムはアイルランズ・コール(Ireland's Call)と呼ばれる国歌とは別のアンセムを歌います。(ただし、ホームで行う試合は、国歌を先に歌います。)

ラグビーの場合、国籍主義ではなく、協会主義をとっており、アイルランド共和国が存在した以前からあるアイルランドラグビー協会がアイルランド全体であったため、今でもこのような形となっています。

このような経緯もあり、アイルランド代表の協会の旗も国歌とは異なっており、独自のものを利用しています。

アイルランズ・コール(Ireland's Call)の動画はこちら。

 

W杯ではベスト8が最高

そんなアイルランド代表ですが、W杯では過去全体会出場しています。強豪国ということもあり、上位進出しているかと思いきやW杯では思いの外良い結果を出すことはできておらず、これまでベスト8が最高となっています。

過去のアイルランド代表のW杯の成績はこちら。

W杯結果
第1回大会(1987)ベスト8
第2回大会(1991)ベスト8
第3回大会(1995)ベスト8
第4回大会(1999)プール戦敗退
第5回大会(2003)ベスト8
第6回大会(2007)プール戦敗退
第7回大会(2011)ベスト8
第8回大会(2015)ベスト8

それでも近年は大きく力をつけてきており、2016年11月には史上初めてニュージーランド代表に勝利、さらに2017年に入ると3月のシックスネーションズで18連勝していたイングランド代表を倒すなど、上位相手にも素晴らしい結果を残しています。

2019年W杯は日本とアイルランドは同じプールに

また、2019年のラグビーW杯日本大会では日本代表とアイルランド代表が同じプールに属しています。

代表世界ランキング備考
プールA
アイルランド4位全大会出場・最高ベスト8
スコットランド5位全大会出場・最高ベスト4
日本11位前回初のW杯3勝
ヨーロッパ予選1位/ ルーマニアが優勢
欧州・オセアニアプレーオフ勝者/欧州2位とオセアニア3位によるプレーオフ

ワールドカップでの対戦日時や場所などはまだ決まっていませんが、両チームの対戦はw杯の前哨戦となる試合となります。

過去の日本代表との対戦

そんなアイルランド代表に対しての日本代表の過去の対戦成績はこちらになります。

試合日対戦結果日本代表スタジアム
1985/5/2613-48LOSE大阪・長居陸上競技場
1985/6/215-33LOSE東京・秩父宮ラグビー場
1991/10/916-32LOSEダブリン・ランズダウンロード
1995/5/3128-50LOSEブルームフォンテーン・フリーステイトスタジアム
2000/11/119-78LOSEダブリン・ランズダウンロード
2005/6/1212-44LOSE大阪・長居陸上競技場
2005/6/1918-47LOSE東京・秩父宮ラグビー場

アイルランド代表に対しては過去7回対戦して0勝7敗。過去勝利したことはありません。ただ、ここ数年は対戦していないため、今回の2連戦は約12年ぶりのアイルランド代表の来日となる対戦です。

ラグビーアイルランド代表の来日メンバー

ラグビーアイルランド代表の来日メンバーは以下となっています。

名前身長体重
フィンレイ・ビーラム185121
ジャック・コナン193111
ジョシュ・ファンデルフリーアー18598
キアン・ヒーリー185112
デイヴ・ヘファナン185109
デイヴ・キルコイン183112
ダン・リーヴィー191104
ジャック・オドノヒュー188107
アンドリュー・ポーター183125
ショーン・ライデー183105
クイーン・ルー196124
リース・ラドック191111
ジェームズ・ライアン203108
ジョン・ライアン185117
ニール・スカネル185108
デビン・トナー208124
ジェイムズ・トレーシー183107
キーラン・トレッドウェル198108
アンドリュー・コンウエー18091
ジョン・クーニー17887
キース・アールズ17892
パディー・ジャクソン18080
キーラン・マーミオン18286
ルーク・マーシャル18099
ルーク・マグラス17582
ティルナン・オハロラン18898
ローリー・オラフリン18894
ギャリー・リングローズ18589
ローリー・スカネル17696
ジェイコブ・ストックデイル19695
シモン・ジボ18894

見ての通り、体格の良いメンバーがずらっと並んでいます。

一部メンバーはNZ遠征へ

なお、今年2017年は4年に1度行われるブリティッシュ・アンド・アイリッシュ・ライオンズ(The British and Irish Lions)遠征の年で、NZ遠征に向かっています。

ブリティッシュ・アンド・アイリッシュ・ライオンズはイングランド、スコットランド、ウェールズ、アイルランドの4つの代表が集まってチームを作り、南大陸の3か国への遠征を行います。今年はNZへの遠征となっており、アイルランド代表の主力メンバーもNZ遠征に向かっています。

名前身長体重
ジャック・マグラス185118
ロリー・ベスト180110
タドゥ・ファーロン183119
イエイン・ヘンダーソン196112
ショーン・オブライエン188108
CJ・スタンダー185114
ピーター・オマホニー191107
コナー・マレー18895
ジョナサン・セクストン18992
ロビー・ヘンショウ191100
ジャレッド・ペイン18895

上記11名については今回の遠征には不参加となります。そのため、今回のアイルランド代表は若手中心のメンバー構成となっています。

日本代表メンバー発表

さて、6/17開催の日本代表のスターティングメンバーも発表されました。メンバーは以下となります。

名前所属キャップ
FW1 稲垣 啓太パナソニックワイルドナイツ14
2 堀江 翔太パナソニックワイルドナイツ50
3 伊藤 平一郎ヤマハ発動機ジュビロ5
4 谷田部 洸太郎パナソニックワイルドナイツ13
5 ヘル ウヴェヤマハ発動機ジュビロ4
6 リーチ マイケル東芝ブレイブルーパス48
7 徳永 祥尭東芝ブレイブルーパス5
8アナマキ・レレィ・マフィNTTコミュニケーションズシャイニングアークス14
BK9 田中 史朗パナソニックワイルドナイツ59
10 田村 優キヤノンイーグルス43
11 福岡 堅樹パナソニックワイルドナイツ18
12 ティモシー・ラファエレコカ・コーラレッドスパークス5
13 ウィリアム・トゥポウコカ・コーラレッドスパークス-
14 松島 幸太朗サントリーサンゴリアス23
15 野口 竜司東海大学9
リザーブ16 庭井 祐輔キヤノンイーグルス1
17 石原 慎太郎サントリーサンゴリアス4
18 浅原 拓真東芝ブレイブルーパス6
19 ツイ ヘンドリックサントリーサンゴリアス39
20 松橋 周平リコーブラックラムズ6
21 流 大サントリーサンゴリアス4
22 デレック・カーペンターサントリーサンゴリアス1
23松田 力也パナソニックワイルドナイツ7

前回のルーマニア戦からは一部メンバー変更してきました。10番には田村選手が先発。両CTBにはラファエレ選手とトゥポウ選手が並ぶ形になっています。また野口選手はルーマニア戦に引き続きFBで先発。ルーマニア戦は控えから登場した松島選手が山田選手に代わってWTBで先発となっています。

アイルランド戦(6/17開催の)の見どころは?

アイルランド代表戦の1戦目となるのが6/17にエコパスタジアムで行われます。ラグビー・アイルランド代表は強豪チームとはいえ、主力メンバーは欠けており、日本代表としては勝っておきたい試合でしょう。

前回のルーマニア戦では序盤から自陣からの素早い攻撃で得点を重ねていきましたが、今回のアイルランド代表は接点でも激しくプレッシャーをかけてくることが予想されます。ルーマニア戦のように簡単にボールを出せる機会は少なくなることも予想されるので、まずはFWがしっかりと立って仕事をすることが重要になってくるでしょう。

また、ルーマニア戦では後半に相手にFWで押し込まれて連続トライを奪われることにもなりました。アイルランド代表はさらに強力なFWを有しており、試合通じて押し込まれずに守れるかも重要になってきます。また、サンウルブズでもそうですが、ペナルティが多く、ディシプリンが守れてない試合が続いています。アイルランドはゴール前ラインアウトからスクラムを組まれると押し込まれてトライを奪われる可能性が高くなります。その意味でもまずは規律を守って、相手にチャンスを作らせない試合ができるかどうかが大丈夫でしょう。

得点チャンスは生まれると思いますが、それ以上にどこまでディフェンス我慢できるか、ペナルティを減らしてプレーできるかが大事になりそうです。

 

追記
ラグビーアイルランド代表との初戦は50-22で敗戦となりました。前半途中まではまずまずであったもののシンビンで1人欠けてからトライを許し、大きく点差をあけられてしまいました。後半に入り、3トライを奪うものの、試合としては完敗となりました。
試合を見ていても、やはりアイルランド代表の接点での圧力に苦しみ、ラックに人数をかけざるを得なかったこと、また、シンビンで1人少ない時間帯に大きく崩れてしまったこと、さらにセットプレー、特にスクラムで大きくやられてしまったことも影響したゲームとなりました。

テレビ放送は?

今回のアイルランド代表戦はNHKにて地上波放送されます。午後1時50分から生放送されるので皆さんも是非ご覧ください。

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