大阪府高校ラグビー決勝 大阪桐蔭vs大阪朝高

高校ラグビー
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2015年11月15日(日)、大阪府高校ラグビー大会決勝戦の3試合が行われました。この大会の優勝チームが冬に開催される全国高校ラグビー大会に出場決定となります。

この日行われたのは全3試合、第一地区の決勝・東海大仰星vs大産大附属、第二地区の決勝・大阪桐蔭vs大阪朝高、第三地区の決勝・常翔学園vs関大北陽の3試合です。

大阪は全国大会の出場枠が3つあります。そのため、3グループに分かれて決勝戦を行いました。全ての試合がAシード校にBシード校が挑む試合となっています。

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大阪桐蔭vs大阪朝高

この日の第二試合は大阪桐蔭と大阪朝高の対戦です。ともに昨年の全国大会出場校であり、今年も全国行きを目指す両チームの対戦となりました。

大阪桐蔭は、春の選抜高校ラグビー準優勝校。今年の大阪高校ラグビー界では、東海大仰星、常翔学園とともに、常に上位で争ってきました。この大会では、初戦で日新高校に85-0と勝利すると、準決勝では早稲田摂陵高校相手に38-0で勝利。この決勝まで勝ち進んできました。勝てば4年連続の花園行き決定となります。

対する大阪朝高も大阪の強豪校。春の近畿大会でもベスト4に入り、選抜高校ラグビー大会に出場。その後の高校総体ラグビーでは、大産大附属に破れ、Bシードとしてこの大会に臨みます。初戦、千里高校相手に51-0で勝利すると、準決勝では浪速高校相手に34-0で勝利。決勝に進出しました。勝てば7年連続の花園行きとなります。

ともに近年は花園に連続出場しており、この日最も注目された対戦となりました。試合はどうなったでしょうか。

前半

前半は大阪桐蔭のキックオフで試合開始です。

キックオフで深く蹴ったボールに対し、大阪朝高がキックするもチャージ。再度ボール確保した大阪朝高がキックするもここも相手に当たって、タッチに出て大阪朝高ボールラインアウトになります。このラインアウトから大阪朝高キックにまたも大阪桐蔭がチャージ。大阪桐蔭が左サイドでボール確保もラインに出され、再び大阪朝高ボールラインアウトになります。このラインアウトからはしっかりタッチに蹴り出して、大阪桐蔭が敵陣30mほどでマイボールラインアウトに変わります。このラインアウトから攻めたい大阪桐蔭ですが、ここはキャッチできず、大阪朝高ボールに。フェーズ重ねてからハイパントを蹴るも、ここはオフサイドがあり、大阪桐蔭が敵陣深くでラインアウトとなります。

が、このラインアウトも乱れて、大阪朝高ボールに変わると陣形整えてから大阪朝高が自陣からキック。が、ここはタッチに蹴り出せず、大阪桐蔭がカウンター。再び敵陣22mに進むと、ラックから10番にパスが渡り、右サイドにハイパントキック。これを14番がキャッチし、そのままインゴールに持ち込みトライ!ゴールは外れるも、大阪桐蔭が先制します。

大阪桐蔭5-0大阪朝高 前半5分 大阪桐蔭トライ!ゴール不成功

リスタートからはまずはキックで陣地の取り合いから、大阪桐蔭がタッチに蹴り出し、ハーフウェイライン付近から大阪朝高ボールラインアウトになります。が、このラインアウトは大阪桐蔭が確保し、右サイドにキック。インゴール目前でタッチに出るキックで、大阪朝高が自陣5mラインアウトに変わります。ボールキープした大阪朝高はキックで蹴り出すも大阪桐蔭がカウンター。大阪桐蔭がショートパント蹴るも、大阪朝高が確保し、裏に蹴ります。戻された大阪桐蔭ですが、そこから大阪桐蔭がハーフウェイラインまで戻すもノックオン。大阪朝高ボールスクラムに変わります。

するとこのスクラムで大阪桐蔭のコラプシングがあり、大阪朝高が敵陣22mラインでのラインアウトとするもここはノットストレート。大阪桐蔭ボールスクラムに変わると、スクラムから陣形整えて蹴り出そうとしたところで大阪朝高がチャージ。インゴールに転がったボールを大阪朝高8番が押さえてトライ!ゴールも決まり、大阪朝高が逆転に成功します。

大阪桐蔭5-7大阪朝高 前半11分 大阪朝高トライ!ゴール成功

リスタートからは大阪朝高がノックオン。大阪桐蔭ボールスクラムとなると、スクラムで大阪朝高にペナルティがあり、大阪桐蔭がゴール前ラインアウトのチャンスを得ます。このラインアウトは乱れるも、なんとか大阪桐蔭がキープし、モール形成。さらに展開していくと大阪朝高がノットロールアウェイ。ゴール中央で大阪桐蔭はショットを選択し、成功。再び大阪桐蔭が逆転します。

大阪桐蔭8-7大阪朝高 前半16分 大阪桐蔭PG成功

リスタートからは大阪桐蔭が自陣でボールキープしようとするも、オーバーザトップがあり、大阪朝高はタッチからラインアウトで攻撃。モールを組むもここは大阪桐蔭も対応し、ラックに。その後もFWにこだわって攻める大阪朝高。徐々にインゴールにせまり、残り数十cmまでせまるもいったんスクラムに変わります。再びFWで攻める大阪朝高。ボールが出ず、三度スクラムに変わるとノックオンがあり、ターンオーバー。大阪桐蔭がタッチに蹴り出し、ここはまずピンチ脱出します。

敵陣22mからのラインアウトとなった大阪朝高。モール形成後、ラックからFWで押し込むと、今度は展開。左から右に戻したところで相手につかまり、ノットリリースザボール。大阪桐蔭が守り切ります。大阪桐蔭が敵陣に入り、ラインアウトとなると、ボール確保し、ハイパント。これは大阪朝高が確保し、フェーズ重ねるもノックオン。大阪桐蔭ボールスクラムに変わると、スクラムから右に展開し、つないでいくもノットリリースザボール。大阪朝高が敵陣入ってラインアウトとします。

残り時間少なくなったところで、大阪朝高は敵陣入ったところのラインアウトからハイパント。これを大阪桐蔭がノックオンし、大阪朝高ボールスクラムに変わります。このスクラムからフェーズ重ねて攻める大阪朝高。左サイド抜け出して、敵陣22m内に入ると、今度はFWで攻撃もノットリリースザボール。大阪桐蔭が守り切って、前半終了となります。

大阪桐蔭8-7大阪朝高 前半終了

後半

後半は大阪朝高のキックオフでスタートです。開始早々からまずは蹴り合いとなり、大阪桐蔭がキックしたボールがバウンドしていきタッチへ。大阪朝高ボールラインアウトとなります。ラインアウトからモール作ってタッチに蹴り出し、今度は大阪桐蔭ボールに変わると、ラインアウトで大阪朝高にノックオンがあり、桐蔭ボールのスクラムに。スクラムから右に展開すると、大阪朝高のオーバーザトップがあり、ここは大阪桐蔭タッチに蹴り出します。敵陣22m内でのラインアウトから中央に展開していき、攻め込むも最後はノックオン。逆に大阪朝高はカウンターからボール継続し、ハーフウェイライン近くまで戻しますが、タッチに出てしまい、大阪桐蔭ボールラインアウトに変わります。

このラインアウトで、ショートラインアウトを使った大阪桐蔭でしたが、相手に絡まれてノットリリースザボール。大阪朝高が敵陣入ってラインアウトとします。ボール確保し、攻めたい大阪朝高でしたが、ここはノックオン。逆に大阪桐蔭が蹴り返すと、大阪朝高はタッチに蹴り出し、ハーフウェイライン自陣よりで大阪桐蔭ボールラインアウトに変わります。

このラインアウトはオーバーするも大阪桐蔭がキープすると、キックで敵陣へ。ここからキックの応酬があり、最後キープした大阪朝高がハーフウェイライン付近でボールキープし、裏に大きくキックも、ここはインゴール超えてタッチへ。ハーフウェイライン上で大阪桐蔭ボールスクラムに変わります。

このスクラムから展開する大阪桐蔭ですがノックオンがあり、大阪朝高ボールスクラムに。このスクラムから左に展開した大阪朝高ですが、左サイドでペナルティがあり、大阪桐蔭が敵陣に入ってラインアウトとします。そこから展開していくと、相手ペナルティでここはショット狙わずそのまま継続した大阪桐蔭でしたが、ノックオンとなり、大阪朝高スクラムに変わります。大阪朝高がスクラムから右に回してキックしたボールを、大阪桐蔭はカウンター攻撃。がここで大阪桐蔭はノットリリースザボール。今度は大阪朝高が敵陣入ってラインアウトとします。大阪朝高はモール組んでから展開。最後右に展開して攻めるもタッチに出てしまい、大阪桐蔭ボールラインアウトに変わります。

ここで大阪朝高に反則があり、大阪桐蔭がそこから攻め込むと左サイドゲインしていき敵陣へ。そこから右に展開したところでラックからボールこぼれて大阪朝高がボール奪うと、今度は大阪朝高が攻めるもノックオン。その後、ボール切れず、蹴り合いから大阪桐蔭が右サイド攻めるもタッチに出てしまい、大阪朝高ボールラインアウトに変わります。
このラインアウトからボールキープしてからハイパントキックした大阪朝高。このボールを大阪桐蔭がキープし、そこから互いに蹴り合い、再び大阪桐蔭が自陣でボールキープ。さらに自陣から蹴り出そうとしたところで、大阪朝高がレイトチャージ。大阪桐蔭が一気にゴール前でのラインアウトとチャンスを作ります。このラインアウトボールをキープすると、FWで攻め込み、最後はラックから9番→18番とつないでトライ!後半28分に後半初めての得点を大阪桐蔭が奪います。

大阪桐蔭13-7大阪朝高 後半28分 大阪桐蔭トライ!ゴール不成功

リスタートからは大阪桐蔭がまずはタッチに蹴り出します。大阪朝高は敵陣でのラインアウトとすると、そこからモールを形成し、その後連続攻撃もラックでボール奪われターンオーバー。大阪桐蔭がボールキープすると、時間を使ってからタッチへ蹴り出します。が、まだ時間が残っており、大阪朝高が敵陣22m近くでラインアウトとなります。このラインアウトをキープした大阪朝高はまずモールで攻めると、その後ラックとなってからも何度もモールを形成、バックスも含めてモールに参加し、徐々に前進していきます。最後インゴール目前に迫るも、痛恨のノックオン。このボールを大阪桐蔭がタッチに蹴り出し、試合終了。大阪桐蔭が何とか逃げ切って勝利しました。

大阪桐蔭13-7大阪朝高 試合終了

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試合を振り返って

この試合、ともに力のある両チームの対戦とあって、予想通り最後の最後まで試合結果がわからない試合となりました。お互いに力が拮抗していただけあって、前半から中々スコアが動かず、一進一退を繰り返す時間が長くなりました。その中でも光ったのは大阪桐蔭のディフェンスかと思います。特に大阪朝高がゴール前で何度もモール形成する場面が見られましたが、しっかりと対応し、モールからトライを奪わせなかったのは大きかったと思います。最後の場面も、いったん試合が終わったと思われた中で、気持ちを切らさずにしっかりとディフェンスした結果が、勝利につながったと思います。

対する大阪朝高も、春の時点ではBシードとなってしまったものの、そこから大きく力をつけてきたことがわかる試合になりました。こちらも自陣で過ごす時間は長かったものの粘りのディフェンスで突き放されることなく、最後までチャンスを残しました。最後の最後はやはり磨いてきたであろうモールであと少しまでせまったものの、惜しくもトライには結び付きませんでした。それでも全国で見たいと思わせるチームであったと思います。

死闘になりましたが、両チームともに素晴らしい戦いであったと思います。

まとめ

この結果、第二地区代表は大阪桐蔭に決まり、全国大会出場となりました。大阪桐蔭も春の選抜準優勝ということもあり、おそらくAシードとなるかと予想しています。全国大会でも優勝候補として参戦することになりますが、初優勝を目指して是非良い準備をしていってもらえればと思います。

 

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