2015年11月15日(日)、大阪府高校ラグビー大会決勝戦の3試合が行われました。この大会の優勝チームが冬に開催される全国高校ラグビー大会に出場決定となります。
この日行われたのは全3試合、第一地区の決勝・東海大仰星vs大産大附属、第二地区の決勝・大阪桐蔭vs大阪朝高、第三地区の決勝・常翔学園vs関大北陽の3試合です。
大阪は全国大会の出場枠が3つあります。そのため、3グループに分かれて決勝戦を行いました。全ての試合がAシード校にBシード校が挑む試合となっています。
東海大仰星vs大産大附属
この日の第一試合は東海大仰星と大産大附属の試合となりました。
東海大仰星は、春の選抜高校ラグビーで全国優勝した高校。夏の7人制ラグビー大会でも優勝しており、冬の全国高校ラグビー大会で優勝すれば昨年の東福岡高校に続いて3冠達成となります。また、新しい代に変わってからはここまで全試合無敗できています。この日も勝利すれば、全国大会出場決定となるとともに、連勝記録を伸ばす形になります。
ここまでは高津高校相手に91-0、準決勝では同志社香里高校相手に26-0で勝利しました。これまでの試合を見ても、相手に攻め込まれても慌てずにしっかりと守り切るディフェンスで勝利してきました。この日もディフェンス力が光る試合になるでしょうか
対する大産大附属は、高校総体で4位に入り、惜しくもAシードには届かなかったものの、Bシードを獲得。第一地区に入りました。この大会では天王寺高校に123-0と勝利すると、準決勝では近大附属高校相手に、PGで先制するも、その後トライを奪われ、前半は7-3でリードを許す形に。後半も中々得点奪えず、後半25分過ぎに逆転トライを決め、その後突き放して22-7で勝利し、この決勝に進出しました。キック力のある10番を中心に試合を組み立て、うまくゲームを組み立てて東海大仰星に臨みたいところです。
前半
前半は大産大附属のキックオフで試合開始です。試合開始後から、敵陣に入った大産大附属。相手のキックがダイレクトタッチとなって、敵陣22m内に入ってのラインアウトとなります。そこから攻め込む大産大附属ですが、左サイドでノックオン。そこからは両チームともに陣地を奪い合いキックの応酬。東海大仰星が敵陣深くに蹴りこむと、大産大附属は蹴り出さずに自陣からボールを運ぶも、ラックで乗り越えられ、東海大仰星がターンオーバーします。
仰星はここから左に展開。すると大産大附属にノットロールアウェイがあり、5mでのラインアウトとします。前半3分、ラインアウトからモールで押し込むと、そのままインゴールに押し込み、トライ!ゴールも決まり7点を先制します。
東海大仰星7-0大産大附属 前半3分 東海大仰星トライ!ゴール成功
リスタート後は、大産大附属が攻めるも、接点でターンオーバー。逆に東海大仰星ボールに変わります。自陣から攻める仰星は、相手オフサイドでハーフウェイライン付近でのラインアウトとすると、モール形成して押し込むも、アンプレアブルとなり、大産大ボールスクラムに変わります。が、この球出しでのボールをノックオンしてしまい、再び東海大仰星ボールに。
このスクラムで大産大附属がボール奪うと、そこからは互いにキックの応酬。大産大附属が優勢に蹴るも、最後はインゴールでタッチライン割ってしまい、東海大仰星ボールスクラムに変わります。このスクラムから、東海大仰星はハイパント。こぼれたところを拾うもノックオンとなり、再び大産大附属ボールのスクラムへ。ハーフウェイライン付近で主導権が変わる展開となります。
大産大附属はこのスクラムから左に展開し、敵陣に入ると、いったんラックとなってからハイパント。これは東海大仰星がしっかり確保。すると大産大附属にオフサイドがあり、東海大仰星が敵陣入ってラインアウトとします。このラインアウトからモールを形成すると、ラックからハイパント。このボールを見事キャッチした東海大仰星がゲインすると、右に展開。最後は右サイドに展開し、トライかと思いきやラストパスがスローフォワードでここは得点にはなりません。
自陣でのスクラムから再開の大産大附属はタッチに蹴り出し、再び東海大仰星ボールのラインアウトとなると、モールで攻撃。その後相手にボール奪われるも、大産大附属が自陣でつなぐところで、一気にプレッシャーをかけて、大産大附属がペナルティを犯します。東海大仰星はゴール前でのラインアウトからモール押し込むと、その後ラックからフェーズ重ねて左に流れて攻め込みます。すると左中間に5番が押し込んでトライ!東海大仰星が追加点を挙げます。
東海大仰星12-0大産大附属 前半19分 東海大仰星トライ!ゴール不成功
リスタートからは再び蹴り合いとなり、最後は大産大附属がハイパントキック。これを大産大附属がノックオンし、東海大仰星が自陣でスクラムとします。
スクラムから左サイドに展開し、左隅をゲインしていく東海大仰星は最後にキックを選択。これを自陣で取った大産大附属は、うまく相手タックルかわして、前方にキック。これがタッチに出て、東海大仰星が自陣でのラインアウトとなります。このラインアウトでスローフォワードがあり、大産大附属ボールスクラムとなるも展開していきノックオン。東海大仰星ボールスクラムに変わると、そこから蹴り合いとなり、最後大産大附属が自陣からボールつないで攻め込み、ラックから蹴らずに左につなぐもノックオン。東海大仰星が敵陣22m付近でマイボールスクラムとします。スクラムからブラインドサイドで14番がゴールラインわずかまでゲインすると、最後はFWでつないでトライ!ゴールも決まり、点差を広げます。
東海大仰星19-0大産大附属 前半27分 東海大仰星トライ!ゴール成功
残り時間わずかとなってリスタートからは東海大仰星がボールキープ。自陣からボールつないでゲインしていきます。が、途中でスローフォワードがあり、ここで前半終了。
前半は19点差で折り返します。
東海大仰星19-0大産大附属 前半終了
後半
後半は東海大仰星のキックオフでスタートです。
リスタートキックのボールはいったん大産大附属がキープするも、その後東海大仰星が奪い、そこから連続攻撃。右に左に大きく展開していくと、最後はグラバーキックに走りこんだ8番がボール拾い、相手タックル受けながらもインゴールライン超えてトライ!後半早々に得点を奪います。
東海大仰星24-0大産大附属 後半1分 東海大仰星トライ!ゴール不成功
その後キックオフから東海大仰星が蹴り返したボールを、大産大附属がノックオン。スクラムからフェーズ重ねた東海大仰星は再びグラバーキック。これは大産大附属がなんとかキープし、蹴り返すもタッチには出ず、再び東海大仰星が今度は左サイドゲインし、ゴール前へ。ラックで大産大附属のノックオンがあり、東海大仰星が敵陣5mでスクラムとなります。
スクラムから左を8番がつくも、ここはグラウンディングできず、再び東海大仰星ボールスクラムとなると、今度は8番が右に持ち込み、インゴール押さえるも、ダブルモーションとなりここは得点できません。
その後のキックがタッチに出ず、再び東海大仰星が攻め込むと右に展開し、キック。このボールは大産大附属が確保し、タッチに蹴り出します。東海大仰星が敵陣でラインアウトから再開も、ラインアウトでノックオンがあり、大産大附属ボールへ。大産大附属がキックすると、東海大仰星も蹴り返すもここはダイレクトタッチ。大産大附属が後半10分すぎたところでようやく敵陣に入ってのラインアウトに変わります。ラインアウトは乱れるもなんとかキープした大産大附属は、そこからフェーズ重ねていくと相手ハンドがあり、クイックでさらに敵陣22m近くまで攻め込むも、最後ノックオン。東海大仰星ボールのスクラムに変わります。
このスクラムから10番がハイパントをあげると、大産大附属がノックオン。再び東海大仰星ボールスクラムとなるもこのスクラムでアーリープッシュがあり、大産大附属ボールに変わります。大産大附属は再び敵陣に入ってフェーズ重ねると、左サイドラックから右に展開。右サイドまでつなぐもタッチに出てしまい、東海大仰星ボールのラインアウトに変わります。
自陣22mライン付近のラインアウトを東海大仰星がノットストレート。大産大附属ボールスクラムに変わると、展開から5番がゲインし、残り10mほどにせまると、そこからフェーズ重ねていくも、相手プレッシャーもあり、徐々に下げられ、最後はノックオン。東海大仰星ボールスクラムに変わります。
残り10分切ったところで、東海大仰星はスクラムから左に展開。左サイドゲインし、一気にゴール前までせまると、相手オフサイドとなり、ゴール前でラインアウトを選択。するとラインアウトからモール押し込んでトライ!ゴールも決まり、さらに得点差を広げます。
東海大仰星31-0大産大附属 後半22分 東海大仰星トライ!ゴール成功
リスタートからは、大産大附属が相手にプレッシャーをかけ、マイボールラインアウトを奪うと、敵陣22m内に迫ってフェーズ重ねます。すると東海大仰星にオフサイドがあり、クイックで攻めるも、ここはノックオン。東海大仰星ディフェンスを崩せません。逆に東海大仰星はマイボールキープして、時間をかけます。ボール乱れたところで、大産大附属がキックするも、ここは先に東海大仰星がインゴールでボール押さえてドロップアウトに。すぐに左サイドでリスタートした東海大仰星ですが、相手に触れてボールが外に出たため、自陣でのラインアウトから再開となります。
ラインアウトからは東海大仰星がボールキープし、相手ペナルティでさらに前進すると、ラインアウトからボール前進させるもノックオン。大産大附属は自陣からながらもマイボールスクラムとします。スクラムでペナルティがあり、クイックで攻め込む大産大附属。さらにノット10mでボール継続して敵陣でつないでいくも最後は右に展開したところでノックオン。ここで試合終了となり、東海大仰星が勝利しました。
東海大仰星31-0大産大附属 試合終了
試合を振り返って
試合は東海大仰星が終始ペースをにぎった試合となりました。前半はFW中心にフィジカルで勝負した場面が多く、後半は逆にワイドに展開していく場面も増えたように見えました。攻撃面もそうですが、やはり光ったのはディフェンスでしょう。特に後半相手に攻め込まれる場面もありましたが、崩れることなく、逆にフェーズを重ねるごとに前へと陣地を返すディフェンスは素晴らしかったと思います。ここで崩れずに守り切れるのが今年の東海大仰星の強さだと感じました。
対する大産大附属は序盤から相手のプレッシャーもあって中々うまく攻める時間が作れなかったように感じました。それでも10番松永君を中心にキックでうまく流れをつかむ場面も見られましたし、そこまで大崩れするゲームにはならなかったです。できれば1トライをというところではありましたが、よく粘っていたゲームにはなったかと思います。
まとめ
この結果、大阪第一地区からは東海大仰星が全国大会出場決定となりました。東海大仰星は春の選抜で優勝していることもあり、西のAシードとなることはほぼ確実かと思います。全国大会でも優勝候補NO.1だと思いますので、是非このまま冬に向けてがんばってもらえればと思います。
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