関西学院大vs慶應義塾大~兵庫ラグビーフェスティバル2015

大学ラグビー
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2015年6月14日(日)、兵庫県フェニックスラグビーカーニバルが行われました。

サブグラウンドでは、高校ラグビー兵庫県民大会が行われていましたが、メイングラウンドではお昼から神戸製鋼OBとワールドOBの試合が行われていました。また、そのあと行われたのがこの日のメインの試合。関西学院大と慶應義塾大の試合です。東西の大学勢の対戦となりました。

関西学院vs慶應義塾

関西学院大は昨年度関西学生リーグで優勝した大学。今年は連覇に挑む年となります。

今年の春になってからの練習試合(関西Aリーグ相手)の結果は以下の通りです。

○52-19 vs京都産業大

●31-45 vs同志社大

●12-38 vs天理大

●35-52 vs近畿大

○52-38 vs関西大

ここまでは関西Aリーグ相手に3勝2敗とやや分が悪くなっています。昨年レギュラーの選手が多く卒業したこともあり、今年はまだまだこれからという感じとなっています。

対する慶應義塾大は昨年度は関東対抗戦4位。その後大学選手権ではベスト4に進出しています。

今年に入ってからの春季大会および練習試合の主な結果は以下の通りです。

○29-24 vs中央大(春季大会)

○33-21 vs山梨学院大(春季大会)

○52-40 vs大東文化大(春季大会)

○33-24 vs釜石シーウェイブス

●14-28 vs明治大

○38-15 vs青山学院大

●21-33 vs筑波大

比較的好調ではありますが、同じ対抗戦グループの明治大と筑波大に敗れているのが気になるところです。

この試合はこの両チームの対戦です。練習試合とはいえ、春の試合も残り少なくなってきていますので、重要な意味を持つゲームとなります。特に関西学院大にとっては関東のチームと対戦する数少ない機会なので、何とか良いゲームを見せたいところでしょう。

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前半

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前半は慶應義塾大学のキックオフで試合開始です。

まず最初に敵陣に攻め込むのは慶應。ボールキープすると、相手オフサイドから残り5mでマイボールラインアウト。そこからFWでゴール前攻め込むもここはノットリリースで相手ボールに変わります。

すると今度は関学がチャンスに。自陣からのラインアウトからキック。

慶應が自陣から攻め込むもオフサイドがあり、関学がタッチに蹴り出し、5mラインアウトとします。その後相手コラプシングからクイックで攻撃。最後は右に展開もノックオン。その後スクラムでのターンオーバーから攻撃もオフサイドで得点には至らず、前半7分が過ぎます。

対する慶応大はここから反撃。自陣でのラインアウトからボールキープし、10番→6番とつないで大きくゲイン。さらにラックからすばやく左へ展開し、最後11番が抜け出してトライ!ゴールも決まって慶應が7点を先制します。

その後のキックオフからも慶應が敵陣へ。相手オフサイドからクイックで攻めると、関学のノット10メートルで、タッチに蹴り出します。がここはインゴールに伸びてしまい、ここは相手ボールに。

その後互いに蹴りあいから、関学が自陣から持ち込んで攻めると、左サイドで10番→15番とつないでいくも最後パスが乱れてタッチへ。その後も攻め込むも反則で慶應ボールに変わります。そこからはお互いにボールを持ち込んでいくもノックオンや接点でのターンオーバーなどで試合が動かず、前半20分が過ぎます。

すると、ハーフウェイライン付近でのスクラムで慶應がコラプシング。関学が残り30mからラインアウト。そこから関学がFWで持ち込みゴール前へ。右サイドでフェーズ重ねると、10番が大きく左サイドへキック。タッチに出そうなところを、15番が内に返してフォローしていた11番がトライ!観客も大いに沸いたトライで7-5と追い上げます。

その後は互いに攻め込む展開に。まずは慶應が12番のゲインから右サイド攻め込むもボールを奪われ、関学ボールに。関学は相手反則から陣地を戻し、中盤で相手オフサイドでさらに前進し、残り10mでのラインアウト。そこからフェーズ重ねるもターンオーバーされます。

すると、慶應は自陣から攻め込み、ノックオンでスクラムとなるも相手コラプシングで残り5mのラインアウトとします。前半32分、慶應がラインアウトからモールを押し込み、最後は6番が押し込んでトライ!ゴール成功で14-5とリードを広げます。

突き放された関学ですが、すぐに反撃します。相手の反則で、敵陣で攻め込むと、さらに相手のノットロールアウェイでクイックで攻め込み、最後は6番が飛び込んでトライ!ゴール成功で、14-12と再び2点差とします。

前半残りわずかとなり、最後は慶應が攻め込みます。スクラムから敵陣へと入ると相手反則で残り5mのラインアウトとします。ボールキャッチするとそこからモールで押し込み、インゴールにもっていくもグラウンディングできず。その後5mスクラムからボール出すことできず、ここで前半終了となります。

前半は、慶應義塾が関西学院を14-12でリードし、後半に入ります。

後半

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後半は関西学院大のキックオフでスタートです。後半まず攻め込むのは慶應義塾。自陣からつないでいくも相手に絡まれノットリリース。すると今度は関学がクイックで攻め込むもこちらもノットリリース・ザ・ボールで相手ボールに。その後も後半は互いに攻め込むも得点には至らず、10分ほどが経過します。

後半得点が動いたのは後半10分頃。慶應義塾が敵陣へと攻め込むと相手の反則からクイックで再開。ゴール前に攻め込むと、ラックからパスを受けた10番が左に流れながら、相手ディフェンスが前に出た裏をついてトライ!ゴールも決まり、21-12とリードを広げます。

その後のキックオフからはいったんキックの応酬から、慶應が攻めるもノックオン。その後、関学が1番が抜け出して、大きくゲインもそこからつなごうとしたところでタッチに出てしまい、相手ボールラインアウトに。

このラインアウトから慶應がキック。そこから関学はハーフウェイライン付近でフェーズを重ね、14番が抜け出して敵陣22m内に入ります。が、その後のパスが相手にわたってしまい、慶應ボールに。

すると、慶應は自陣から9番、10番でゲインし、インゴールに向けてキック。このボールを両チームが追いかけ、微妙な勝負になるも、先に慶應が相手を押してしまっており、ここは得点ならず。

後半20分が過ぎ、慶應がボールを持ち、攻めるもターンオーバーされる場面が続き、得点には至らず。後半25分頃には逆に関西学院大がチャンスを作ります。敵陣入ったところでのラインアウトから、FWが縦に切れ込み、バックス展開。慶應は故意のノックオンのペナルティを犯すと、関学はクイックで攻め込みます。フェーズ重ねてたところで、相手オフサイドがあり、さらにクイックで展開。するとここで慶應12番がインテンショナルノックオン。故意の反則でシンビンとなり1人少なくなります。

関学はその後タッチに蹴らずに攻めるもノックオン。スクラムからいったん慶應がタッチに蹴り出し、関学が22mライン付近でのラインアウトと変わります。このボールを慶應がターンオーバーし、右サイドを大きくゲイン。関学は14番が逆サイドから一気に戻ってディフェンスし、慶應はノックオン。ここは取り切れず、後半30分が過ぎます。

その後慶應が相手キックから右サイドゲイン。その中で関学がノーバインドタックルがあり、15番がシンビンに。両チームともに1人ずつ少なくなります。

その後は慶應が攻め込みます。ラインアウトからモールで攻めると、相手オフサイド。慶應がスクラム選択するも、スクラムコラプシングで関学ボールに変わります。自陣から攻め込む関学でしたが、ペナルティを犯し、慶應ボールに変わると、そこから左へ展開。後半37分、慶應が15番から13番とつないでトライを奪い、26-12とリードを14点に広げます。

トライ後のキックオフからは関学が相手ペナルティもあって敵陣へ攻めるもノックオン。チャンスを活かせずにいると、慶應が12番のゲインからクロスした15番がゲインし、敵陣へ。が、ここもノックオンとなります。

最後残り時間わずかとなり、関学は自陣からボールを回します。自陣インゴール付近からなんとかつなごうとするも、中央付近でボールがこぼれ、そこに慶應19番が飛び込んでボール押さえてトライ!ゴール成功で33-12となります。

ゴール決まったところで試合終了のホイッスル。結果、33-12で慶應義塾大学が関西学院大学に勝利しました。

試合を通じて

この試合、両チームともに積極的に攻めるシーンが多く見られたゲームだったと思います。相手の反則からはクイックですぐにボール動かす場面が多く、ミスも多くなってしまいましたが、攻守がよく切り替わったゲームになったかと思います。

関西学院はスーパートライなどもあり、前半はよく食らいついていたと思います。昨年の大学選手権もそうですが関東チームには分が悪く、特に関西では勝負できた接点で相手に負けてしまう場面が多いですが、この試合に関してはしっかりと闘えていたと思います。が、後半はじわじわと離され、また後半はノートライに抑えられる形になりました。チャンスはないわけではなかったのですが、取り切りたい場面でノックオンなど、惜しい場面も目立ったかと思います。逆に相手には簡単に取られた印象もあるので、このあたりのゴール前でのディフェンスの粘りの差が出た印象です。

また、この日は昨年までSOが多かった清水選手が12番に入り、10番は東海大仰星出身の山田選手が入りました。このコンビで展開する場面も見られ、今後も楽しみになるコンビでした。

対する慶應義塾大は前半こそ接戦にはなったものの、まずまずの出来だったのではないでしょうか。体格的には対抗戦の中でも恵まれているわけではないので、かなりクイックで攻める場面が多く見られました。また、ターンオーバーしてから一気にゲインする、という場面もあり、相手が整っていない間を見逃さないゲームができたと思います。

ただ、全体的にやや反則が多くなってしまったことと、スクラムでの反則も増えてしまったのは今後に向けての課題になるかと思います。

全体を通じて

この時期は多くのゲームが行われますが、点差や勝敗よりも、ここで出た課題をこの後、夏に向けてどう改善していくか、という部分が大きいと思います。それぞれ課題はあるかとは思いますが、秋までに改善し、成長していってもらえればと思います。

また、大学選手権で両チームが活躍できるといいですね!

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