2015年6月7日(日)、神戸ユニバー補助競技場で、兵庫県民大会の準決勝2試合が行われました。
この大会は4月から8つのグループに分かれて予選リーグが行われ、1位のチーム8チームが決勝トーナメントへと進出。またこれ以外にシード校8校も決勝トーナメントから参加となり、計16チームでのトーナメントが5月24日から始まりました。
準々決勝の4試合はこちらから。
→高校ラグビー兵庫県民大会準々決勝 六甲アイランドvs報徳学園
この日行われたのはベスト4進出した4チームが対戦。2試合が行われました。
兵庫県民大会準決勝
市立尼崎-報徳学園
関西学院-科学技術
この日の対戦で勝てば、6月14日(日)に行われる決勝へと進出することになります。
また敗れたチームは同じく6月14日(日)に開催される3位決定戦に進むことになります。
第2試合は関西学院高校と神戸市立科学技術高校の対戦です。
関西学院vs科学技術
関西学院高は兵庫県高校ラグビーの強豪。新人戦では県立伊丹高校、神戸高校、市立尼崎高校と破り、決勝進出。決勝では報徳学園高校を19-14で倒し、見事優勝。その後の近畿大会では1回戦で洛北高校に勝利するも、2回戦で常翔学園高校に31-19で惜しくも敗戦。選抜出場はなりませんでした。
県民大会ではシード校として登場。1回戦は県立芦屋高校に75-0で勝利。準々決勝では、神戸高校相手に67-12で勝利。今回の準決勝に進出しています。
対する科学技術高校も、新人戦ではベスト4となったチーム。新人戦では星稜高校に26-5で勝利すると、続く3回戦も神戸甲北高校に対し、24-15で勝利。準々決勝では今日の対戦相手の灘高相手に48-14で勝利し、ベスト4進出。準決勝で報徳学園と対戦するも、83-0で敗戦。続く3位決定戦でも19-40で市立尼崎高校に敗れる結果となりました。
今大会では、決勝トーナメントから参加し、1回戦では甲南高校と対戦し、19-17と接戦をものにして、準々決勝進出。準々決勝では灘高校相手に54-14で勝利。今回の準決勝進出となりました。
新人戦優勝の関学に科技高が挑む形となる試合となります。果たしてどうなったでしょうか。
前半
前半は科学技術高校のキックオフで試合開始です。
先にチャンスを作ったのは関西学院。相手のペナルティから残り30m程でのマイボールラインアウトとすると、フェーズを重ね、左右に展開。フェーズを重ねて相手ゴール前に迫るも最後は相手に絡まれてノットリリースザボール。得点にはつながりません。
さらにその後も関学が相手陣に攻め込むも再び絡まれてノットリリースザボール。対する科学技術はここからクイックで攻めようとするもノックオンとなり、関学ボールのスクラムとなります。
前半10分頃、関学はスクラムから攻撃。ゴール前でFWで攻め込み、中央にトライ!ゴール成功で7-0と関西学院高校が先制します。
するとさらにその後キックオフから自陣から左サイドを11番がゲイン。フォローした6番がゴール前まで運ぶと、残り数mで倒されるも、そこから9番がボール拾って、そのまま飛び込んでトライ!ゴール成功で14-0とリードを広げます。
その後、科学技術も敵陣でマイボールスクラムとなると、ここから展開しようとするもスローフォワードでつながりません。
逆に関西学院はスクラムから攻撃。すると相手ハンドもあり、22m内、残り10m程でラインアウトのチャンスを得ます。が、ここはノットストレートで相手ボールに変わり、活かすことができません。
対する科学技術は自陣スクラムから蹴らずに攻め込みます。大きくゲインしてハーフウェイライン付近まで戻すも、ノックオン。
このスクラムから関西学院はキックで敵陣へと蹴り込むと、科学技術も自陣から蹴り出します。前半23分頃、このボールを関学15番がキャッチし、15番から11番とつないで敵陣22m内へと進むと、最後はラックから9番→5番とつなぎ、トライ!ゴール成功で21-0とリードします。
その後科学技術は相手のキックから蹴りださずにつなごうとするもノックオン。関学が22mライン付近でラインアウトのチャンスとなります。そこから相手のノットロールアウェイ、その後ノット10メートルもあり、5mラインアウトとなるも、ここは得点にはつながらず。
前半はこのまま終了。21-0で関西学院がリードし、後半に入ります。
後半
後半は関西学院高校のキックオフでスタートです。
後半開始からまずは関西学院ペースとなります。キックオフボールを相手ノックオン。そこからボール拾って攻撃し、相手ゴール前に運びます。ゴール前ラックからモールを組もうとするも、ここはアクシデンタルオフサイドとなり、相手ボールに変わります。
対する科学技術も自陣から攻めると相手のハイタックルもあり、ハーフウェイラインまで戻してラインアウト。がここは相手に絡まれてノットリリースザボール。関西学院ボールになります。
関西学院はここからクイックで再開。フェーズ重ねて、敵陣左サイドへと攻め込むと、15番が倒れずにつなぐもノックオン。ここは得点には至りません。
後半5分過ぎ、自陣からつなごうとした科学技術高校が自陣でノックオン。関西学院が敵陣22mラインでスクラムとなり、そこからFWでゲインするも最後は絡まれてノットリリースザボール。科学技術がタッチに出し、科学技術ボールのラインアウトとなります。
が、このラインアウトを関西学院がボール奪うと、左へ展開。10番が左中間にトライを奪い、ゴールも成功!28-0と関西学院がリードを広げます。
さらに前半10分過ぎ、関西学院高校は今度は自陣から攻め込みます。右サイドで15番がゲインし、右隅11番へ。さらに内側15番に戻して一気に走り切って、トライ!ゴール成功で35-0とします。
その後のキックオフからは、科学技術が関学のノックオンもあり敵陣でマイボールスクラム。ここから攻めていくも、最後は倒れこみのペナルティで相手ボールに変わります。
その後、関学のノックオンから科学技術がマイボールスクラム。ここから8番がゲインし、その後展開。相手ノックオンがあり、さらにスクラムから攻め込もうとするも、ノックオンで相手ボールへと変わります。
関西学院は自陣のスクラムからボールつないで敵陣へと進むと、後半20分頃、15番が左サイドでディフェンスを外し、さらにステップでかわしていき、そのままゴール中央にトライ!ゴールも決まり、42-0とします。
さらに関西学院は敵陣でのラックでターンオーバー。そこから展開し、キックで崩そうとするも、相手にキャッチされ、その後の密集でハンド。科学技術ボールへと変わります。
そこからタッチに蹴り出し、科学技術高校がマイボールラインアウトも関西学院がターンオーバー。そこから関西学院がクイックでゴール前に攻め込むと、後半28分頃、ゴール前で相手オフサイドからクイックでFWが縦に切れ込んでトライ!ゴール成功で49-0とします。
残り時間わずかとなり、科学技術高校はハーフウェイライン付近から最後の攻撃。モールを組むと、相手のコラプシング。ここからさらにクイックで攻め込もうとするもノックオンとなり、試合終了。
結果、49-0で関西学院が科学技術高校に勝利し、決勝進出決定となりました。
試合を振り返って
試合は関西学院高校が、終始攻守に安定した試合で完封勝ちを収めました。
前半は相手スペースをよく見て、うまく相手陣へとキックを使い、敵陣でのプレーを増やしたことでチャンスを多く作った試合になったかと思います。ゴール前に迫りながら得点につながらないプレーはあったものの、しっかりと3トライを奪い、主導権を握りました。さらに後半になると、今度は自陣から攻め込むプレーも増え、後半は4トライを奪い、リードを広げました。FW陣もよく動き、強さも見せた試合になったかと思います。
またディフェンス面で見ても大きく崩される場面や危ない場面も少なく、安定した戦いぶりだったと思います。
対する科学技術高校。前半からゴール前に迫られる場面はあったものの、そこから簡単にはトライを取らせず、よく粘って守っていたと思います。対する攻撃面では、ラインアウトが奪われる場面や、展開しようとするもうまくつながらずにミスとなる場面が多く、思うように攻められなかったように見えました。
自陣から攻め込もうとする場面も何度か見られましたが、相手も反則することなく守る場面が多く、なかなか敵陣に進むことが少なく、そこからジワジワと離されていった試合になりました。
おそらくもう少し敵陣へ進んでモールで攻める形を作りたかったかなと思うのですが、そこまで行く機会が少なかったのがもったいなかったかと思います。
全体を通じて
この試合の結果、勝利した関西学院高校は6月14日(日)11:20から決勝で報徳学園高校と対戦します。新人戦では関西学院高校が勝利しましたが、接戦でしたし、この試合もどうなるかわからない試合となりそうです。
対する科学技術高校も同じく6月14日(日)10:00から3位決定戦で市立尼崎高校と対戦します。こちらも新人戦と同様の対戦カード。こちらは新人戦では敗れた相手なので今度こそ勝利したい試合となります。
いずれも6月14日に神戸ユニバー補助競技場で開催となります。この日は兵庫ラグビーフェスティバルも開催されますので是非お越し下さい。
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