2強の争い~報徳学園vs関西学院

高校ラグビー
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ライバル校というのは、どんなスポーツでも存在します。もちろんラグビー界においても、同じ都道府県内で常に花園を争うようなライバルが存在する。そんな都道府県はいくつかあります。

例えば、神奈川の慶應と桐蔭学園、京都の伏見工業と京都成章、奈良の御所実業と天理など、これまでしのぎを削ってきたライバル校同士の対戦というのは毎回激戦が多くなります。このようなライバル校の対戦が互いに実力をあげるのに役立っているかと思います。

そんなライバル校同士の対戦といえば、兵庫県も同様に、ここ数年は報徳学園と関西学院の2強体制ができており、この2校が決勝で対戦することが続いています。ここ3年は報徳学園が花園出場。歴史的に見ても報徳学園は花園出場42回と、兵庫県ラグビー界では常に先頭を走ってきた高校です。

対する関西学院高校はこちらも毎年決勝進出しながら、そうはいっても報徳の壁に泣かされることも多く、今年こそという思いも強いでしょう。両チームの近畿大会出場はすでに決定していますが、互いに負けたくない相手だということは間違いないと思います。

新人戦決勝は果たしてどうなったでしょうか?

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前半

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前半は報徳学園のキックオフで試合開始です。試合が動いたのは前半6分。関西学院が敵陣での連続攻撃から10番がステップを踏んでディフェンス裏に抜け出してそのままトライ!ゴール成功で関西学院が7点を先制します。

その後はしばらく両チームともに得点ならず。両チームともにCTBけが人が出て選手交代があるなど、両校ともに前半から少し予定外の交代もあったかと思います。

しばらく両者無得点で時間が過ぎ、前半20分程経過します。ここで報徳学園はセットプレーから反撃します。

相手陣22m内でマイボールラインアウトのチャンスを作ると、ボール確保から一旦後ろのFWに渡すとすぐに2番にパス。2番がそのまま左隅を抜けてトライ!難しい角度からのゴールも決めて、7-7と同点とします。

このまま同点で前半終了となるかと思いきや、前半終了間際、関西学院が相手陣右サイドで10番が前方へキック。直接キャッチできずボールがバウンドしたのがうまく関西学院14番の方にいき、キャッチ。そのままインゴールに走り込んでトライ!ゴールも決まって14-7と再び関西学院が突き放します。

前半はここで終了。14-7で関西学院がリードして後半に突入します。

後半

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後半は関西学院のキックオフで試合再開。後半先に得点したのは関西学院。後半5分頃、ラインアウトから展開し15番が大きくゲインすると、その後ラックから素早く持ち出してトライ!ゴールは外れ、19-7とリードを広げます。

その後、報徳学園がなんとか反撃しようとするものの、関西学院のディフェンスラインの出足が良く、フェーズを重ねても前に出ることができず、戻されてしまう場面も多く、中々得点には至りません。

そのまま後半20分頃まで両者得点なく過ぎますが、ここでようやく報徳学園が反撃。相手陣でのスクラムからの展開で12番がゲインすると、ラックからピックしてインゴールに運び、トライ!ゴールも決まって19-14と1トライ差まで追い上げます。

試合終了間際にも報徳学園が自陣から攻め込みます。対する関西学院は反則の繰り返しで残り数分で4番がシンビンになり、1人少ない状況に。なんとかトライをあげたい報徳学園ですが、やはり関西学院のディフェンスを崩すことが難しく、最後はワイドに展開するもタッチに押し出されて試合終了。

結果19-14で関西学院が勝利し、新人戦優勝となりました。

全体を振り返って

試合全体を通じて言えば、関西学院が守り切った試合だったと思います。関西学院のディフェンスが終始出足よく前に出れており、報徳学園はフェーズを重ねても思うように前に出れない場面が多くありました。特に後半は風下ということもあって自陣から攻める機会も多かったのですが、ゲインできず、苦しいところでキックがダイレクトタッチになってしまった場面が2回ありました。報徳学園は前後半に1つずつトライを奪ったわけですが、どちらセットプレーから。逆に言えば、流れの中では中々得点できる雰囲気がなかったという感じでした。

対する関学の攻撃は、10番を中心に大きく展開していき、また、自ら前に出る、或いはキックを使うなど、色々なパターンで攻めていたと思います。どことなくですが、10番中心に色々な選択肢で攻めるのが、清水選手を中心に攻めていた今年の関西学院大学を見ているような感覚になりました。(よく知らないのですが、一緒に練習していたり、何か戦略など共有してるのでしょうか。)

いずれにしても点差以上に関学が上回っていたような印象を受けました。

とは言いながらも、19-14と5点差という点差。報徳学園もディフェンスで大崩れすることなく、この2チームの差はそんなにないと思います。報徳学園としても今回負けたことでまた成長してくると思いますし、関西学院も同様だと思います。

まずはこの後近畿大会、さらには全国選抜大会と続きますので、全国で活躍できるよう期待しています。

また、順当に行けば今年の秋にも、花園をかけて兵庫県大会の決勝で戦うことになるかと思います。秋には更なる熱線が見られることを期待しています。

 

 

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