第53回全国大学ラグビー選手権準々決勝4試合の見どころ

大学ラグビー
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第53回全国大学ラグビー選手権大会が始まっています。今年はトーナメントでの開催となり、勝てば次の戦いへ、負ければそこでシーズン終了という大会となっています。

12/11(日)に3回戦が行われ、4チームが3回戦を勝ち抜け、ベスト8が決まりました。この準々決勝ではシード校が登場。4試合が行われ、ベスト4入りをかけて争います。

第53回全国大学選手権大会の組み合わせ・トーナメント表についてはこちらをご覧ください。
https://goto2019.com/colleage-rugby-53th-highlight/

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3回戦の試合結果一覧

まずは12/11(日)に行われた3回戦4試合の結果を見ておきましょう。

対戦カード場所
3回戦大東文化大95○-12●福岡工業大秩父宮ラグビー場
流通経済大▲31-31△慶應義塾大秩父宮ラグビー場
明治大●22-26○京都産業大花園ラグビー場
中央大●3-42○同志社大花園ラグビー場

※慶應義塾大と流通経済大の一戦は同点で引き分けとなり、抽選の結果、慶應義塾大が準々決勝進出

3回戦の結果、大東文化大、慶應義塾大、京都産業大、同志社大の4校が準々決勝進出となりました。

大東文化大は福岡工業大に先制され、リードを許すも徐々にその攻撃力を発揮。結局15トライを奪って勝利しました。

流経大と慶應大の試合は、慶應大がリードするも、流経大が2トライを返して追いつき、12-12で後半に。両チーム1トライずつ奪って24-24の同点の中、流経大が後半28分に勝ち越しトライで31-24とリードするも後半終了間際に慶應大がトライ。コンバージョンも決まって同点に追いつき、31-31で試合終了。規定により、抽選となり、慶應大が準々決勝進出となりました。

明治大と京産大の試合はこちらも熱戦に。前半、先に明治が2トライを奪うも、京産大が2トライを返して逆転。明治大も前半終了間際にトライを奪い、19-14で明治リードで後半へ。後半は先に京産大がトライを奪い、逆転。明治は逆転のPGを一度は外すも次はきっちり決めて再び明治リードに。が、後半28分、京産大は好タックルからボール奪うとカウンターで一気に走りきってトライ!22-26と京産リードで試合終盤へ。最後は明治大が敵陣入って攻め込むも京産大が必死で守りきって試合終了。京産大が初めて明治大に勝利した試合となりました。

最後の試合は、同志社大と中央大が対戦。接戦が予想されるも前半から同志社がトライを奪い、PGもしっかり決めて前半で3-28と同志社が大きくリードします。後半に入っても同志社ぺーすは変わらず、後半2トライを奪い、相手にトライ許さずに勝利。同志社がベスト8進出を決めました。

準々決勝4試合の組み合わせと見どころ

3回戦の結果、準々決勝の対戦相手が決まりました。組み合わせは以下となっています。

対戦カード場所時間
東海大学-京都産業大秩父宮ラグビー場12:05
帝京大学-大東文化大秩父宮ラグビー場14:20
早稲田大学-同志社大花園ラグビー場12:05
天理大学-慶應義塾大花園ラグビー場14:05

※試合はいずれも12/17(土)開催

シード校の帝京大、東海大、天理大、早稲田大に3回戦の勝者4校が挑みます。ではそれぞれに見どころを見ていきましょう。

東海大-京都産業大

東海大は昨年度準優勝で関東リーグ戦優勝チーム。昨年に引き続き、今年も強力なFW陣と好選手が多いバックス陣が揃っています。大学選手権はシードされて、このゲームで初登場となります。対する京産大は関西リーグ3位ながらも大学選手権初戦は明治大に勝利して、ベスト8進出となりました。

どちらのチームもフィジカル強化に努めており、まずはFW戦が1つの見どころになるでしょう。京産大は大学選手権でもスクラムとモールで明治大を苦しめましたが、東海大相手にどこまで通用するかは注目です。東海大もFW陣にテトゥヒ・ロバーツとデビタ・タタフを入れて、相手FW陣に対抗する狙いがあるでしょう。キャプテンの磯部選手が不在なのは痛いですが、十分強さを発揮すると思います。

京産大は、相手のFW陣に負けずに勝負することと、明治大戦でも見せた粘りのディフェンスで相手の攻撃をどれだけ食い止められるかも重要になりそうです。特に、東海大は後半にアタアタ・モエアキオラ選手を投入すると思いますので、ここからどれだけディフェンスできるかが大事になります。キャプテン眞野選手や李智栄選手など仕事量の多い選手の動きにも注目です。

東海大が有利もディフェンスで食い止め、FW戦で勝負できれば、京産大にもチャンスが出てきそうです。

帝京大-大東文化大

帝京大はこの大会、8連覇がかかる優勝候補筆頭の大学で、対抗戦も全勝優勝でこの選手権に臨んでいます。対する大東文化大は昨年度大学選手権ベスト4で今年もリーグ戦は3位ながら、東海大に1敗したのみと力を見せています。

帝京大は各選手見ても大学には敵なしかと思われるチームで、FW・BKともに有力選手が揃っています。特にここ数年はバックス陣にトライを取り切れる選手が揃っており、得点力も魅力的になっています。対する大東文化大も昨年度のメンバーが多く残っており、特にアタックに関しては大学勢でもトップクラスの迫力を持っているチームでしょう。

昨年度の対戦では68-33と帝京大が勝利しながらも大東文化大も5トライを奪い、その攻撃力を見せつけました。大東文化はハーフバック団が昨年と変わらず、小山選手-川向選手の2人で組み立てていきます。また、サウマキ選手や大道選手などバックス陣は昨年から残っている選手も多く、3回戦でもトライを量産したようにトライを取り切る力は十分です。また、FW陣もファカタヴァ兄弟を中心に、強力選手が揃っており、注目です。

帝京大はキャプテン亀井選手を中心に、LO姫野選手、SO松田選手、WTB竹山選手など戦力が各ポジションに選手が揃っており、8連覇を狙うのに十分な戦力が揃っています。ここまでの戦い方を見ても、厳しい試合になっても試合中の修正もしっかりできているので、精神的にも成熟しているチームと言えるでしょう。

大東文化大としては、ある程度の失点は覚悟しないといけないと思いますが、30点前後で抑えることができれば、大東文化のアタック力であれば、勝機が出てくるでしょう。どちらも魅力的なチームなので、ここで対戦するのは惜しい気もするようなカードですが好試合を期待しましょう。

早稲田大-同志社大

早稲田大は春先は中々結果が出なかったものの、若い選手も多用し、対抗戦では最終的に帝京大に敗れたのみの2位となり、シードでの大学選手権出場となりました。対する同志社大は昨年度関西王者で今年も連覇を狙うも天理大に敗れて2位に。選手権初戦は中央大に完勝して、ベスト8に進出となりました。

早稲田大の特徴はまずスクラムで圧力をかけることができる点でしょう。対抗戦でもスクラムで相手を押し込む場面や、相手がペナルティをしてしまう場面が目立ちました。同志社大はそこまで強力ではないので、まずはスクラムで勝負していくと思います。また、バックス陣には若い選手が多く、ハーフバックス団には1年生で昨年の花園を沸かせた斎藤選手と岸岡選手が並んでいます。また、力強い突破ができる中野選手や桑山選手など、連続攻撃では脅威となる選手が揃っています。

対する同志社大も、FWは体はそこまで大きくはないもののよく動く選手が揃っており、さらにバックス陣は両WTBに安田選手、松井選手と走力のある選手がいるため、ボールを動かしながらアタックする時間を増やせば、同志社のペースとなってくるでしょう。スクラムは劣勢にはなるかと思いますが、マイボールに関してはダイレクトフッキングで対応すると思われるので、相手ボールの際にどこまで勝負できるかがカギとなりそうです。

東西の伝統校同士の対戦となっており、準々決勝でも注目度の高い試合となると思いますが、試合についてもどちらが勝つかわからない熱戦が予想されます。

天理大-慶應義塾大

天理大は、今年度関西リーグを全勝で通過し、シード校としてこの大学選手権の初戦を迎えます。対する慶應義塾大は4勝3敗ながら4位で対抗戦を終えると、3回戦ではリーグ戦2位の流経大相手に最後の最後で同点に追いつき、抽選でこの準々決勝に挑みます。

天理大は伝統的にバックスに好選手をそろえて勝負するチームですが、今年はFW陣が機動力だけでなく、スクラムの強さも持ち合わせており、関西リーグでも大きな武器となっていました。また、フィリモニ選手やジョシュア・ケレビ選手がオフロードを駆使しながらアタックを継続していき、チャンスを作りながら、走力のある井関選手や久保選手で最後トライを奪っていくのも魅力的なチームです。

対する慶應大は、高校時代から有名な選手こそ少ないものの、献身的なタックル、密集でのファイトとキックを利用しながらエリアをとっていき、試合を進めていくチームとなっています。FWではキャプテンの鈴木選手の突破力、FL廣川選手の献身的な動きなど、大きさはなくても魅力ある選手が揃っています。バックス陣では丹治選手が欠場なのは痛いところですが、SO吉田選手中心にエリアを取りつつ、相手のスペースをうまくついて攻め込みたいところでしょう。後半には独特のステップで魅了する金澤選手を投入して、さらにチャンスを作っていきたいところです。

攻守にまとまっている天理大がやや有利かと思いますが、慶應が接戦に持ち込んで、後半勝負となれば十分にチャンスのある対戦となるかと思います。

まとめ

いよいよ週末には大学選手権の準々決勝が始まります。今年は例年以上に魅力的なカードが揃っており、4試合とも楽しみな試合になっています。花園と秩父宮で開催となるので、皆さんも是非足を運んでみてください。

 

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