2016年5月29日(日)、京都市・西京極陸上競技場で京都ラグビー祭りが行われました。この日は午前中からラグビースクールの試合・中学生の決勝・女子セブンズなど各カテゴリーでの試合が行われました。
その中の1つが高校総体ラグビー決勝戦となります。今年の組み合わせも前年と同じく伏見工業・京都工学院-京都成章という対戦カードになりました。
伏見工・京都工学院-京都成章
決勝のカードは、伏見工業・京都工学院と京都成章の対戦です。両チームともに昨年の花園出場チームです。
伏見工業・京都工学院は、昨年度花園出場校で、春の選抜高校ラグビーではベスト8に進出。この春からは統合の影響で伏見工業から京都工学院と学校名を変更しました。そのため、今年と来年については、伏見工業・京都工学院という2つの校名表記となります。今回は校名表記変更されてから最初の大会となります。
対する京都成章も、昨年度花園出場校。花園ではベスト8に進出しました。選抜高校ラグビーにも出場し、予選リーグで優勝した東福岡高校に敗戦し、予選敗退となっています。
両チームの対戦は毎年熱戦が繰り広げられます。昨年度、花園予選では、伏見工業が勝利しましたが、7-5という接戦でした。(なお敗れた京都成章も記念大会として近畿枠として出場)
今年最初の対戦はどうなったでしょうか。
前半
前半は、伏見工業・京都工学院のキックオフで試合開始です。試合は前半1分、相手ペナルティでタッチにボール蹴りだした京都成章が敵陣でラインアウトとします。このボールをキープした京都成章は、まずFWで近場を攻めてから大きく左へ。15番がボールを持つと、相手ディフェンスをかわして抜け出し、そのまま左サイドにトライ!ゴールは外れるも、京都成章が5点を先制します。
伏見工・京都工学院 0-5 京都成章 京都成章トライ!ゴール失敗 前半1分
ここからは伏見工・京都工学院がチャンスを作ります。前半5分頃、接点でボール奪うと、左サイドで11番が抜け出して、オフロードで15番につなぎます。相手タックルを受けるもそのままインゴールに飛び込んでトライかと思いきや、その前にタッチに出ており、ここはノートライとなります。
その後も攻め込む伏見工・京都工学院は相手オフサイドからゴール前でラインアウトへ。ラインアウトからFWで攻め込むも最後はノックオンでチャンスを逃します。
すると再び流れは京都成章へ。前半13分、京都成章は相手陣に蹴り込み、そこからけり返してきたボールをキープし、攻め込みます。敵陣入ってフェーズ重ねると、ラックから左に展開。今度は13番が縦に力強く突破するとそのまま左中間にトライ!最初と同じような形でトライを奪い、ゴールも成功します。
伏見工・京都工学院 0-12 京都成章 京都成章トライ!ゴール成功 前半13分
対する伏見工・京都工学院も前半20分、相手オフサイドからゴール前でのラインアウトとすると、そこからまずはFWが近場を攻め込みます。その後、ラックからブラインドサイドへボールをつなぐと、10番→14番とつないで左隅にトライ!ゴールは外れるも伏見工・京都工学院が5点を返します。
伏見工・京都工学院 5-12 京都成章 伏見工業・京都工学院トライ!ゴール失敗 前半20分
前半残り時間わずかとなり、今度は京都成章が敵陣へ。22m内に入ってFWで時間かけてフェーズ重ねて攻め込みます。が、最後はラックに飛び込んでオーバーザトップに。京都成章は追加点ならず。前半はこのまま終了します。
伏見工・京都工学院 5-12 京都成章 前半終了
後半
後半は京都成章のキックオフでスタートです。
後半先に敵陣入ったのは伏見工・京都工学院。相手ペナルティからクイックで22m内入るもその後のパスがフォワードパスになり、ここはチャンス活かせません。逆に京都成章は、ハーフウェイラインから敵陣入ったところで、接点でボールに絡んで、伏見工・京都工学院のノットリリースザボールを誘います。京都成章はここからショット選択。距離は十分ですが右に外れて、失敗となります。
伏見工・京都工学院 5-12 京都成章 京都成章PG失敗 後半5分
すると今度は伏見工・京都工学院の流れに。10番が自陣から抜け出して敵陣入ると、その後裏にキック。このボールを追いかけるも相手がキープします。ここで、相手がボールつなごうとするも乱れてしまい、そのボールを伏見工・京都工学院11番が拾ってそのままトライ!ゴールも決まって同点に追いつきます。
伏見工・京都工学院 12-12 京都成章 伏見工業・京都工学院トライ!ゴール成功 後半7分
その後お互い敵陣入って攻め込む時間を作るも、最後はミスで得点にはつながらず、時間が過ぎていきます。次に試合が動いたのは後半15分。伏見工・京都工学院が自陣でオフサイドのペナルティ。京都成章はここから再びショットを選択。これを見事に決めて、京都成章が3点を勝ち越します。
伏見工・京都工学院 12-15 京都成章 京都成章PG成功 後半15分
が、すぐに伏見工・京都工学院も反撃。敵陣入って右サイドゲインしてからボールキープ。その後大きく左に展開して、左サイド11番が抜け出してトライ!ゴールも決まって、伏見工・京都工学院が今度は4点リードに変わります。
伏見工・京都工学院 19-15 京都成章 伏見工業・京都工学院トライ!ゴール成功 後半18分
この試合初めてリードを許した京都成章は後半20分過ぎにチャンスを作ります。9番がラック横を抜け出して、その後4番につなぎ、ゴール前へ。その後FW攻め込み、最後左サイドラックからボール持ち込み、タックル受けるもインゴールに持ち込み、おさえます。が、これは倒れた後ボールを離さなかったため、ノットリリースザボールに。トライは認められません。
後半29分には京都成章、敵陣でのラインアウトから攻めるも最後ノックオンに。時間がわずかとなります。このスクラムからボールキープしていた伏見工・京都工学院ですが、オーバーザトップで京都成章ボールに変わります。京都成章はここからFWで攻めていき、ゴール前残り5mまで迫ります。が、ラックからボールがこぼれて、そのボールを伏見工・京都工学院がキープ。最後は大きく外に蹴りだし、ここで試合終了に。
結果、伏見工・京都工学院が最後守りきって、優勝を決めました。
伏見工・京都工学院 19-15 京都成章 試合終了
まとめ
試合は序盤に京都成章が連続トライを決めるも、伏見工・京都工学院が追いつく展開。いったん京都成章がPGでリードするもすぐに伏見工・京都工学院が逆転トライで勝ち越します。最後は京都成章が残りわずかというところまで迫るも、伏見工・京都工学院が逃げ切って勝利となりました。
どちらも序盤からやや細かいミスが目立ったものの、大きく崩れることはなく、接戦の熱い試合となりました。今年のチームは近畿大会や選抜高校ラグビーの試合結果からして、やや伏見工・京都工学院が有利かと思っていましたが、いざ試合が始まってみると、どちらもほとんど差がない状態でした。おそらく花園予選でも決勝で対戦する可能性が高いかと思いますが、こちらも楽しみな一戦となりそうです。
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