8月から今年度のラグビー・トップリーグが開幕しました。今年のトップリーグはリーグ戦で各チーム15試合を行い、順位を決定します。
今年度も序盤から白熱した試合が続いています。そんなトップリーグですが、実は地方でもたくさん開催されているのはご存知でしょうか。トップリーグは開催都道府県は33。つまり日本中の3分の2の都道府県でトップリーグを見ることができます。
今回はそんな地方でのトップリーグ開催の様子をまとめていきたいと思います。第3弾は群馬県の太田陸上競技場に行き、第9節パナソニックワイルドナイツ-豊田自動織機シャトルズの試合を見てきました。
太田陸上競技場までの道のり
地方開催とは言いますが、太田はパナソニックワイルドナイツのホームグラウンド。チームのグラウンドもこの太田市にありますし、これまでも何度もトップリーグ開催している場所なので、行ったことがある人も多いと思います。
ただ、これまで個人的には行ったことがなかったので、楽しみにしていた試合でした。
というわけで会場に向かいましょう。関東にあるとはいえ、都心からは結構遠く、普段秩父宮などでラグビーを見慣れている人も遠征している感じにはなるかと思います。
最寄り駅は群馬県の太田駅。この駅までは、特急りょうもう号というのがあり、これでいくのが便利でしょう。大体1時間ちょっとで太田駅に到着です。在来線を乗り継いでもいけますが、2時間くらいはかかりますし、乗り継ぎもあります。どちらにしても本数はそんなに多いわけではないので予め乗る電車を確認しておく方がいいですね。
というわけで、今回は特急に乗って向かいます。
さすがに特急は快適。1時間もするとあっという間に太田駅に到着です。割と遠いイメージがある人も多いと思いますが、特急だとそこまで気にならないかなという気はしました。
シャトルバスあり
ここからはシャトルバスでの移動に。会場と駅の間でシャトルバスがあったのでこれを利用して会場に向かいます。
会場までは歩いていくとそれなりの距離があり、40分くらいはかかるのでこういうバスがあるのとないのとではだいぶ違いますね。
なお、会場は駐車場もあるので、近隣の方は多くが車で来ていたかと思います。ただ、車だと試合開始前・試合終了後は混雑するので余裕をもってくるようにした方がいいかと思います。
会場の様子
さて、いよいよ会場に到着です。ついたのは試合開始まで1時間20分くらいあったのですが、すでに多くの人が集まっていました。
開場まで数分だったのですが、かなりの人が列になって並んでいました。パナソニックワイルドナイツのホームグラウンドなのでほとんどの人がワイルドナイツのファンですね。
両チームのブースはこんな感じ。入口に近い方にあるのがパナソニック側で、奥の方に豊田自動織機側になっていました。さすがに、ここの地でやるとなると豊田自動織機側はあんまり人がいないですね笑。
で、飲食ブースについてはこんな感じ。
メニューに野武士がついているのがここの特徴でしょうか。野武士うどん、野武士丼、野武士麵と野武士メニューが勢ぞろいしていました。パッと見た感じだと、野武士うどんは普通のうどん、野武士丼は普通の牛丼っぽく見えましたが、たぶん見た目以上の秘めたる何かがあるメニューなんでしょう笑。
せっかくなので、野武士麵を注文して食べてみました。
400円だったのですが、結構ボリュームもあっていい感じ。このもやしもその場で炒めているのがいいアクセントになっていたと思います。
ちなみにこの日はメガネ・補聴器のイタガキさんがハーフタイムに抽選会をするということでした。メガネ・補聴器のイタガキはパナソニックワイルドナイツのオフィシャルサポーターということで、この日はメガネのお手入れ無料サービスを行っていました。けっこう人気があるようで、いろいろな人が利用していましたね。
また、この日入場前に配られたチラシの中にはこんなものがありました。
2017年2月にオーストラリアのブリスベンにて、10人制の国際大会である「ブリスベン・グローバル・テンズ」が開催されます。それに合わせて、ツアーを組むようです。日本のトップリーグチームが単体で国際大会に出場することは初めてではないでしょうか。割と注目すべき大会です。
もしお時間ある方はツアー参加も楽しいのではないでしょうか。
というわけで時間も経ってそろそろいい感じの時間になってきたので、場内に入ります。よくある陸上競技場ではありますね。写真ではよくわからないと思いますが、バックスタンドの広告看板の後ろに椅子を準備していて、より間近で試合を見れるようにしていました。花園では砂かぶり席というのがありますが、それに近いイメージのものです。どうしても陸上競技場での試合となると、トラックがある分、観客席とピッチが遠くなってしまうことがありますが、それを解決する1つのアイデアだと思いました。日本ではどうしてもフットボール専用スタジアムはそこまで多くはなく、陸上競技場が多くなってしまいます。そのため、臨場感が出にくいと言われますが、こんな工夫をすれば、それも少しは解決できるのではないでしょうか。
ちなみにこの太田陸上競技場には電光掲示板がありません。ラグビーの場合、TMO(テレビマッチオフィシャル)を行うので、やはり電光掲示板は欲しいところでしょう。電光掲示板のない場所でのTMOは観客からするとただただ待つしかないのがつらいところではありますね。
ただ、その分というか、場内アナウンスはかなり充実していました。試合開始前からのアナウンスはもちろん、試合中も試合の模様などしっかりアナウンスされてました。アナウンスについては、もちろんワイルドナイツ側の情報をたくさん知らせていたというのはありますが、豊田自動織機シャトルズ側の情報も試合前にアナウンスしていて、相手側の応援の方にも配慮されていたものになっていたのが印象的でした。
試合開始
さて、そんなこんなで試合開始の時間に。この試合は、パナソニックワイルドナイツのホラニ龍コリニアシ選手のトップリーグ100試合出場の試合。さらにこの日のゲームキャプテンを務めた北川選手の通算100トライもかかっていた試合でした。
試合は序盤こそ、得点が動かない試合でしたが、前半17分にパナソニックがPGで先制すると、ここからはパナソニックペースに。前半の内に4トライを奪い、29-0とします。後半もパナソニックペース。後半7分にカウンターから豊田自動織機が1トライを奪うも、織機のトライはこの1本のみ。試合前、前半とけが人が出てしまい、FWの起用法が想定外になってしまったのも大きかったとは思います。
対するパナソニックは本拠地で9トライを奪い、快勝のゲームとなりました。
試合終了後にはホラニ選手の100試合出場を祝ってのセレモニーが行われました。また、この試合で100トライがかかっていた北川選手はこの日はトライならず。試合後半は場内からも「智規」コールがありましたが、通算100トライは次回に持ち越しとなりました。幸い、次回のトップリーグ開催もこの太田陸上競技場での開催なので、次節に期待しておきましょう。この試合に勝利したことで、パナソニックは太田での不敗記録=連勝記録を28まで伸ばしたそうです。ホームで負けないというのもチームにとっては重要な要素ですね。
ちなみに、この日の試合の観客数は3,320人。アナウンスでは5,000人を目指していたそうなので、目標数には到達しませんでした。昨年の太田での試合が5,756人(11/29開催リコー戦)、5,286人(12/26ホンダ戦)なので、今年も5,000人を目指したと思います。その意味では目標到達していないのは残念ですが、とはいえ地方であってもホームゲームの良い雰囲気の中で試合をできたのは良かったと思います。
試合終了後のお楽しみ
さて、太田での開催といえば、試合終了後のお楽しみの時間があります。それはここでのファンサービスです。太田はピッチ内を観客に開放して、ピッチ内で選手と触れ合うことができるスタジアム。これを楽しみにしている観客も多いと思います。
写真のように、今年は入場はゆっくりと入っていく感じのようです。これは試合後すぐだとチームミーティングなどもあり、その時間を確保できないうちにピッチにファンが入ってくるのを防ぐためだと思われます。なので少し時間がたってからこんな感じで運動会みたいに観客がピッチ内に入ってきました笑。
数分後にはこんな感じで選手とふれあいの時間となります。ふれあいの時間となっていますが、ピッチ内を走り回る子どもたちもいます。その辺は自由ですね笑。
せっかくなので中に入ってみました。人気選手の元には行列ができていました。パナソニックは日本代表選手も多く、たくさんの選手がファンにサインしたり、写真を撮ったりとふれあいの時間を楽しんでいました。
時間制限はされていたようですが、長めに時間をとっていたので、かなりファンと選手が触れ合う時間が確保されているなと感じました。
太田陸上競技場の印象
これまで地方開催ゲームとしては今回で3回目となったわけですが、ここまで2試合は年1回開催であったり、3年ぶりの開催であったり、また両チームのホームではない会場であったりしていたので、まさにラグビーを見に来たという観客がメインだったと思います。
今回の太田はパナソニックワイルドナイツのホームであり、これまで何度も開催している会場であることなどから、ここまでの2会場とは異なる面が多かったですね。
一言でいえば、ラグビーを見に来る、というよりもワイルドナイツを見に来るファンが多いということでしょう。これはホームであるがゆえにできることですし、もちろんそれを支えるのは選手とファンとの距離が近いからできるというのもあるでしょう。
この日、メンバー外であった堀江選手は、試合前から外で選手にサイン・写真を撮っていました。地方であってもこういうホームゲーム感のあるゲームは、またちょっと趣が違うなと感じました。
ただ、スタジアム自体は電光掲示板がない、スタンドもバリアフリー対策できていないなど、改善の余地はあると思うので、チーム・自治体と協力しながら回収できるとさらにいいかと思います。
まとめ
というわけでトップリーグ地方開催を巡る旅の第3弾は群馬県・太田陸上競技場に行きました。先にも書きましたが、これまでの地方開催とは違い、ホームゲームに乗り込む形という方が近いので、これまでとは違った感覚がありましたが、ホームと言いながらも敵チームに対しても愛のある対応をしており(もちろんホームにもですが)、とにかく運営面の暖かさを感じるゲームとなりました。
次回の太田での開催は12/4(日)13:00~となっております。ということで、これを見た方は是非12/4(日)に太田陸上競技場に行ってみてください笑!
コメント